ここのところ、思わぬ水漏れ修理が続いています。それらに共通しているのがMRやRRというレイアウトの車。
クーラントが漏れている場所はヒーターパイプと呼ばれているパイプです。
ヒーターパイプというは、車のフロア下を通っているパイプです。
クーラントがこの中を行き来しています。なんでこんなパイプが車のフロア下に存在するかというと、ほとんどの車はフロントにエンジンを積んでいます。
FFやFR、4WDであったとしてもボンネットにエンジンが収まっています。そこから室内へヒーターを使うためにクーラントを導いています。
ボンネットから室内であればバルクヘッドの壁をこえれば室内です。ほとんどがヒーターコアがバルクヘッドに出ていてヒーターホースで繋がっています。
これがMRやRRになるとエンジンがフロントになくてリヤやミッドにマウントされています。前方のラジエターまでクーラントを通すには、長いホースをつかうと耐久性に心配が生まれます。
なので、ヒーターパイプと呼ばれるパイプを使ってエンジンからラジエター・室内へとクーラントを通しているのです。
ホースよりは衝撃に強いパイプですが、これが錆びてきてしまいます。
最終的にはパイプに穴が空いてしまい、クーラントが漏れてくる。最近このパターンが非常に多いです。
特に雪国などでは塩カルを冬にまくので錆びが進行しやすくて、パイプがすぐに錆びてしまう。
ヒーターパイプが錆びやすい場所はホースとの接続面だったり、パイプを固定しているクランプ部分。
このあたりから錆びて漏れてくることが多いです。
車検の時は、ヒーターパイプなどにも錆止めを施しますが水性パスターなどではあまり意味がないです。
シャーシブラックと呼ばれる塗料は仕上がりを綺麗に見せるところもあるので、防錆効果のみを追求するのであればもっと厚い塗料を噴いた方がいいです。
ノックスドールや塩害ガード。アンダーコートなどですね。
ヒーターパイプに穴が空いて、部品がもう出ない古い車などはホースでバイパスさせる方法をとることもよくあります。
最初に防錆をきちっとやるところが一番のポイントになりますが、思わぬクーラント漏れに注意してください。
リヤヒーター装着車なども当てはまります。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。