まだまだマニュアルエアコンの車もあるわけですが、たまにこういう症状になったことがありませんか?
風向のダイヤルを回したら、手ごたえが変で切り替わらない。
今回紹介する車はEKワゴンです。マニュアルエアコン搭載車。
このEKワゴンはマニュアルエアコンです。ダイヤル式の切り替え機構を備えていて、風向や温度を自分で切り替えるタイプです。
マニュアルエアコンに多いトラブルが、風向ダイヤルを回したけどなんだか手ごたえが変で切り替わらない。温度切り替えも同様。ダイヤルを回すと手ごたえがスムーズでなく筆禍るところがある。
こういう症状が多いです。
マニュアルエアコンの仕組みはダイヤルとヒーターコアをワイヤーで接続しています。リンクが外れていたり、ワイヤーが曲がっていたり。原因は様々ですが正常に動かない時が出てくることがあります。
この車は実は代車なのですが、朝凍り付いていて窓ガラスが凍っていたのでデフロスタを機能させてみたんですが、まったくきかない。
症状をよく確認してみると、風向ダイヤルを回すときに足元モードまではスムーズに動くのですが、それ以上デフロスタ側へ切り替えようとすると
「がっ」
という音がして手ごたえが変になります。そして実際デフロスタからは風が出てきません。
明らかに切り替えがおかしくなっています。
ヒーターコア部のリンクを点検してみました。
黄色いワイヤーが風向ダイヤルにつながっています。ダイヤルを回すとワイヤーが伸び縮みしてリンクを動かしています。
動かしてみて、原因を探る。
デフロスタ側へ動かすと、どうもリンクが外れているところがあるようです。
探ってみるとわかりました。
写真中央の白い突起が外れているのがわかります。
リンクを正常な位置へ戻します。
中央の突起がリンクにはまったのがわかりますか?
連続して動かしてみると
ちゃんとリンクが動くようになり、風向ダイヤルの引っかかりもなくなりました。
原因はリンクが外れていたためだと思います。
そもそもなんでダイヤルが渋くなってしまうのか?
考えられる原因はゴミやほこりが堆積しているということが1つ。続いて普段あまり動かさない人は、各部が渋くなりがちだということ。
そしてコーヒーなど甘い飲み物をこぼしたりすると、内部がべとついて引っかかることがあります。これも経験済み。
とにかくこの手の機能は使ってなんぼです。動かさないと固くなります。
ただし、無理やり動かすのはよくありません。一部で渋かったり動かないところがある場合、原因を取り除いてから動かさないとワイヤーやヒーターコントロールを壊しかねません。
マニュアルエアコンで、風向や温度調整が渋いときはヒーターコアのリンク部を点検してみてください。
ダイヤル式の風向調整だけでなく、レバータイプも同様です。
原因を取り除いてから動かさないと二次災害になります。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。