エンジンオイルが漏れてくる・・。エンジンの宿命とも言える劣化です。
オイル漏れの原因はほとんどがゴムパッキンからのオイル漏れ。ある程度、年数が経過すると熱と時間によってパッキンがかたくなってきます。弾力を失ったパッキンはオイルを封入することができなくて外側へ漏れだしてくる。
エンジンオイル漏れの最たる原因にあげられるのが、ヘッドカバーのパッキンです。ヘッドカバーというのはエンジンの一番上蓋です。
ここに使われているゴムパッキンからオイルはよく漏れてきます。
ヘッドカバーパッキンの交換時期はどのくらいをめどにするのか?これは、エンジンオイルが外に漏れだしてきてからでいいと思います。
今の車だと10年経過してもオイル漏れが発生しないエンジンもたくさんあります。昔のエンジン以上に精度と品質が向上しているので、20年オイル漏れが発生していないエンジンだってあります。
10万キロを超えても全く漏れてこない車だってあるのです。
それらを考えると、ヘッドカバーパッキンの交換時期はオイル漏れが発生してからでOK。もし心配であれば10年10万キロをめどに一度交換くらいでいいでしょう。
ヘッドカバーパッキンの交換費用はどのくらいかかるか?これはエンジンによってまちまちです。画像のエンジンはF6Aのツインカムエンジンです。
このエンジンはヘッドカバーを外すためにはタイミングベルトを外さないといけない構造になっています。
なので工賃が普通のエンジンよりも余計にかかってきます。
シンプルなエンジンであれば、ヘッドカバーパッキンの交換指数は0.5時間程度ですむ場合もあります。ヘッドカバーパッキンの部品代は2000円前後で買えるものもあり、安いエンジンであれば6000円程度で交換が可能。
V6エンジンや水平対抗エンジンになると、シリンダーヘッドが2つ付いているのでヘッドカバーパッキンも2つ交換しないといけません。
通常のエンジンの2倍部品代と工賃がかかります。これらを算出すると
ヘッドカバーパッキンの交換費用は6000円〜50000円程度になってきます。
ヘッドカバーパッキン交換時の注意点をいくつかあげてみます。
まず、整備解説書にはヘッドカバーの角の部分に液体ガスケットを塗布する指示のものが多数あります。このあたりをきちんと守ること。
そして、古いパッキンが硬化が進んでいるとバキバキに割れて剥がれてきます。古いパッキンを綺麗にはがしてきちんと脱脂をしてから組み付けること。
取り付け面は綺麗に清掃しないと、ゴミが噛み込むだけでもオイルは漏れてきます。この辺りに注意してください。
DIYでもできるエンジンもありますので、簡単な構造のものであればトライするのもありです。
ヘッドカバーを取り外す時は取り付けネジを外側から順番に外します。取り付ける最は真ん中から順番に外側へ向かって締め付けていくのを覚えておいてください。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。