先日オイル交換をしていてふと思ったこと。
当たり前かもしれないけれど、エンジンの排気量が小さくてオイルの量が少ないほどこまめにオイル交換をすべし!ということ。
この前某トラックメーカーの人と話す機会があったんです。
某Iというメーカーのトラックで、彼らは事業用貨物を取り扱っている量が多い。事業用貨物っていうのは、緑ナンバーのトラックですね。
事業用に使われている貨物トラックは法定点検が3ヶ月と定められています。我々が乗る乗用車は12ヶ月ごとが法定点検の時期。
事業用貨物になるとなんとその4分の1のスパンで点検をしないといけない。小型貨物は6ヶ月です。小型貨物っていうのはボンゴとかプロボックスとか営業車です。
オイル交換の話題になって、今のトラックのエンジンって2万キロごとのオイル交換設定になってるんだよって。
ちょっと気になってエンジンを調べたら、オイルの量は実に10リッター入ります。さらに、排気量が4リッター。
単純に考えれば2リッタークラスのミニバンの2倍の排気量とオイルを使ってるということですね。
そして、使われる回転数がディーゼルなので2000とか3000回転がメインですね。ガソリンエンジンと違ってディーゼルエンジンはトルクで勝負!レッドゾーンがガソリンエンジンの3分の2程度になっています。
つまり
・排気量が大きい
・使用する回転域が低い
・オイルの量が多い
こうなってる。
では逆に軽自動車はどうか?
・排気量は660cc
・排気量が小さいのでエンジンは高回転を多用する
・オイル量は多くても3リッター程度。
この2つの条件を比べるとどうですか?
どう考えても軽自動車のエンジンの方が過酷です。時速100kmで走らないといけない場合、僕がこの前乗ったNAのATで軽自動車だと常にレッドゾーンギリギリでした(笑)もうエンジンがぶっ壊れるんじゃないか?って心配になっちゃうほど。
7000回転くらいで巡行ですよ。音はうるさいし振動はすごいし・・。せめてターボが付いてれば・・。と思っちゃった。
排気量が小さいエンジンほど、力を出すにはエンジンを高回転までぶん回さないといけない。小型犬と大型犬の争いみたいなイメージです。
農機具って実走の距離はすごく短い。ナンバーつきのトラクターなんかは畑から畑まで実走して移動します。そのトラクターを3000km走ったらオイル交換する?
これは管理方法が違います。農機具とかって、アワーメーターがついています。つまりエンジンを回してる時間を記録していてそれを元にオイル交換の時期を考える。
言われれば納得です。畑を耕すのにエンジンをぶん回して実に3時間かかったとします。だけど走行距離は1kmに満たない。こうなるとエンジンの負担って移動した距離では判断できなくなる。
これと同じことが車にもある程度は当てはまるということ。660ccのエンジンで走行5000kmに達するのと4000ccのエンジンで走行距離3000kmに達するのでは全く天秤にかけられないということ。
明らかに余裕があるのが後者です。そしてエンジンがでかいしオイルの量もたくさん入る。オイルの負担具合で考えるとどう見ても軽自動車の方が大変です。
なので、小排気量でオイルの量が少ないエンジンほどオイル交換は重要であるということ。
これはNAの3AT軽自動車で高速道路の登坂車線を登ってみれば感覚的に体感ができます(笑)
あぁ、これはやばい・・。
エンジン壊れちゃう・・・。オイルよ頑張ってくれって。祈ってしまいます(笑)
ターボエンジンがオイル交換シビアなのは理由が違って、ターボ冷却の油路がかなり狭いから。オイル交換を怠ると詰まっちゃって焼きつくという理由で、ターボエンジンはオイル交換のスパンが短く設定されています。
NAでも小排気量エンジンほどオイル交換はマメにするのが正解!だと思う。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。