ハンドルをまっすぐにしているのに、車が曲がって行ってしまう・・。なんだか感覚的に気持ちが悪い。
こういう車の症状に見舞われたこと、ありませんか?
この
「ハンドルをとられるような症状」
はどうして起こり得るのか、ここでは原因と対策方法を考えてみます。
まずは基本中の基本です。
車のタイヤの空気圧。これが左右で大きく開きがあるとハンドルが取られる原因になります。今までハンドルを取られなかったのに、最近は車が右にとられる・・・左へとられる・・。
車がパンクしていないかを確認しましょう。パンクしてハンドルが取られるとしたら、ハンドルが取られる方向のタイヤが怪しいです。
右側にハンドルが取られるなら運転席側についてるタイヤ。
左側にハンドルが取られるなら助手席側についているタイヤです。
車を眺めてみて、明らかに傾いてるとかタイヤがたわんでいるほど空気が抜けてると、もう空気がなくなる寸前です。あまりにも空気が少ないまま走行を繰り返すとタイヤ自体にもダメージを与えてしまいます。
できればこまめにエアーチェックをするのがポイント。
ハンドルが取られる場合、まず簡単に点検できるのが四輪のタイヤ空気圧点検です。
ここからは構造的な話になってきます。
タイヤを取り付けている足廻りという部品。どこかに損傷があったりすると、ハンドルが取られる原因になります。
足廻りを構成する部品は多数あり
フロントメンバー
ショックアブソーバー
ロアアーム
ナックル
タイロッド・タイロッドエンド
スタビライザー
数え出せばそれこそキリがないんですが、これらの部品がすべて結合されてフロントタイヤを支えています。この足廻りの部品に物理的な損傷が加わっていた・・。
簡単に言うと足廻りをどこかにぶつけてしまうとハンドルが曲がっちゃうことが多いです。
以前、身内の車が足廻りをぶつけてしまい、相当曲がってました。車検ラインでサイドスリップを調整したものの、その他の部分も曲がっていたためタイヤがめっちゃくちゃ片減りしていた。
当然ハンドルも曲がっていて、最終的にはタイヤをまっすぐにしただけでもダメ。片減りが収まらなかったので、メンバーから何からメインな部品は全部交換したら治りました。
ハンドルを取られるようになる前に、どこかにぶつけた覚えがある・・。
こういうケースは素直に車屋さんに診断してもらいましょう。ロアアームが曲がっていたり、部品交換が必要になります。
ここまで見た目で損傷してるケースは稀ですが、タイヤ自体が変形しているケースも結構あるんです。
タイヤをじーっと眺めていると、若干変形している。これは貨物車に多いんですけど、そういう場合タイヤ自体が原因でハンドルが取られる原因になります。
明らかにタイヤかわからない場合、タイヤを前後ローテーションしてみるというのも一つの手です。タイヤをローテーションして、ハンドルが取られなくなれば原因はタイヤであるということになる。
スタッドレスタイヤからノーマルタイヤに履き替えた、もしくは逆のパターンの後にハンドルの違和感を感じるようになった場合、これもタイヤが原因の可能性が高いです。
ハンドルが取られるっていう現象は、思った以上に不快に感じます。自分で簡単にできるのはエアーチェックからになりますが、ハンドルが取られるようになる前と後で何かあったかを思い出すのも原因をあぶり出すには有効です。
例えばタイヤ交換をしたとか、どこかに乗り上げたなど。
あるいは車検に出した後にハンドルが曲がって・・・。という時は、検査の時にサイドスリップをいじられてる可能性がありますので車屋さんに再調整してもらいましょう。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。