GR86の取り扱い説明書をパラパラと見ていたら、なかなか参考になる事が書いてあったので記事にしてみます。
それはオーバーヒートを起こしたら。
多分オーバーヒートって、8割以上の人が経験したことがないと思います。おそらく年輩の人は車が古い時代に遭遇したことがあるかもしれない。
今の新型車に乗ってる人って、めったにオーバーヒートを起こしません。
オーバーヒートしたらどうするのって。僕が免許を取る時は、教習所ですこし習った記憶がありますけど。
そんなオーバーヒートについての対処方法が、GR86の説明書に書いてありました。
それを紹介します。
目次
万が一オーバーヒートした時の対処方法は?
写真はBRZですけど、まずオーバーヒートした!というのはどういう状況か?
水温系の高水温警告灯が赤色に点滅したり点灯したりし、エンジンの出力が低下する症状。
もしかしたら、ボンネットの隙間から蒸気が出ているかもしれないです。
対処方法としては次のフローになっています。
1、安全な場所に停止。エアコンをオフにする。そしてエンジンを止める。
2、蒸気がでている場合は、蒸気が出なくなるまでまってから注意してボンネットを開ける。蒸気が出てない場合は、注意しながらボンネットを開ける
3、エンジンを十分に冷やし、ラジエターのコアやホース類からクーラントが漏れてないか確認する。
4、クーラントのリザーブタンクの水量が、FULLとLOWの間にあるかチェックする。
5、リザーブタンクの水量が不足している場合は補充する。もしすぐに手に入らなかったら、応急処置として水を入れる。
6、エンジンを始動、エアコンをオンにしてラジエターファンが作動してるか、ラジエターホースやらコアから水漏れをしてないかをチェック。
7、ラジエターファンが作動しない場合、エンジンを止めて工場へ電話してレッカーしてもらう。
と、ざっくり書きましたが、このようなフローになっています。
ポイントはクーラントの漏れの有無と量、ラジエターファンの状態
ここでポイントになるのは、オーバーヒートした原因を2つにわけていること。
水漏れなどで物理的にクーラントが足りなくてオーバーヒートが起きているのかどうか?
あるいは、電動ファンが動かずにヒートしてしまったのか?
ここをすみ分けしています。この説明書はなかなかいいフローを書いてあります。
補足すると、クーラントが漏れると、ちょっと甘ったるい臭いが充満します。そしてクーラントがもれると、その蒸気がエンジンルームから出てくるわけです。
エンジンルームから蒸気が出てないという事は、クーラントが漏れてない確率が高い。
クーラントが少なくても、冷却ラインにエアを噛んだりしてオーバーヒートします。まずは適正な量が入っているか?
そして、電動ファンが動くかどうか?エアコンスイッチをONにすると、強制的に電動ファンが回ります。普段エアコンスイッチをオフにしていても、サーモスイッチが働いて電動ファンが回るんです。
電動ファンが回らないとどうなるか?走行風が当たらない渋滞やのろのろ運転時に、強制的に水温を下げられなくなりオーバーヒートします。
逆に、高速道路などハイスピードで渋滞なしで走り抜けられる区間であれば、電動ファンが作動していなくても走行風でラジエターを冷やせるので、走行は可能です。
その判断は難しいですが。
今の車には水温計が付いてないものが多く、どの位の水温なのかが分かりません。
もし赤い水温ランプが点いたら、間違いなく何かトラブルの予兆なので、早めに工場で見てもらってください。
真夏はあっというまにオーバーヒートします。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。