車のメンテナンスで、燃料系のメンテナンスをしよう!そう思ったとき、実際に何を思い浮かべますか?
DIYで詳しい人であれば、うーん燃料フィルターの交換かなぁ・・・と。あと燃料系統のメンテナンスって何ができますか?ちょっと考えてみます。
・燃料ポンプの交換
・インジェクターの交換・Oリング交換
・燃料ホースの交換
ぱっと思いつく限りでもこのくらいですね。では、それぞれいつごろ実施する?
燃料ポンプやインジェクターって予防で交換する人って、あまりいません。どちらかというと不具合が出てから交換したり壊れてから交換する。
そうやって絞っていくと、燃料系統のメンテナンスって何ができる?ということになってきます。
燃料系統のメンテナンスをしたい。でもできることが少ない。部品を交換するといってもどれもこれも高額です。
燃料フィルターの交換ですら、今は燃料ポンプと一緒に取り付いているクルマが殆どで、作業的にも金額的にもハードルが上がっています。
それではDIYでできる燃料系統のメンテナンスはないのか?というと、あります。
それは燃料添加剤を定期的に入れること。燃料添加剤といっても、どのようなものがあるか?
まず一番有名なのが水抜き剤です。燃料タンクの中に混入した水を、燃料と混ぜて一緒に燃やしてしまう。燃料系統に水が混入するとアイドリングが不安定になったり吹けが悪くなったりいろいろな弊害が生まれます。
ガソリンをエンジンに噴射するインジェクターという部品があります。長年インジェクターを使ってくると、インジェクター先端の小さいノズルが詰まってきます。
マルチホールインジェクターと呼ばれ、今の車に採用されているインジェクターは1つあたりいくつかの穴があり、より霧状になるようになっています。
このいずれかが目詰まりをおこしたりすると、計算された燃料がシリンダーへ入らなくなる。するとエンジンのパワーがそれぞれのシリンダーでちゃんとでなくなるのです。
これを解消してくれるのがインジェクタークリーナーという添加剤です。
他の燃料添加剤の中で、エンジン内部をクリーンにしてくれるものもあります。エンジンの吸気バルブなどに堆積したカーボンを除去してくれる。
エンジン内部の燃焼室にカーボンが堆積すると、ノッキングが発生することがあります。ノッキングの怖いところは、エンジンを壊しかねないこと。
燃料添加剤でこのカーボンを除去する。
今のディーゼルエンジンって、昔に比べるとかなり神経質になってます。従来の噴射ポンプから高圧のコモンレールインジェクターを採用して緻密に燃料を噴射。
そして、触媒を使って昔とは比べ物にならないほどクリーンなエンジンになりました。でもこのディーゼルエンジンが、問題になってきています。
それはチョイ乗りが多い場合。エンジンが温まる前に走行をやめてしまうと、どんどんとススが発生します。このススが吸入通路をふさいでしまい、エンジンが不調になる。
日本の使い方だとチョイ乗りがほとんどです。今のディーゼルこそ週に1度は高速道路で高い負荷をかけながらススを燃やしたほうがいいです。
それでもススは堆積してきてしまうので、添加剤を使うのも気休めながら有効です。エンジンの調子を落とす前に、チェックランプが点灯する前に添加剤。
燃料系統のメンテナンスって、添加剤に頼るところが多い。
それは逆にお手軽にできるという裏返しでもあります。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。