エンジンオイルの漏れが激しかった為、ヘッドカバーのパッキンを交換しようとヘッドカバーを開けたとき、普通ならこういう状態でエンジンが見えるはず・・。
しかし、プレオのエンジンヘッドカバーを開けたとき、想像を絶する光景が広がっていました。
ヘッドカバーをひっくり返しただけでもその壮絶な状態が見て取れます。
ここまでくると、何が何だかわからないような状態です。
このプレオはスーパーチャージャー車。ターボだったらこうなる前に、タービンがぶっ壊れていると思います。
スーパーチャージャーはターボと違って、エンジンオイルで潤滑をしていません。ギヤオイルを使って潤滑しているため、エンジンオイルがこんな状態でも壊れていませんでした。
エンジン自体は、普通のプレオに比べると相当ひどい音を出していました。メカニカルノイズが相当大きく、ガチャガチャという音を出していました。
驚くのがこんな状態であっても、エンジンがかかって車が動いているという事。
もちろんオイルなんかドレンを外しても出てこない。
今のエンジンって、軽自動車を除くNAエンジンであれば最長で15000kmまで使えるようになっています。
しかし、2万キロつかえばこの状態?
ちょっと矛盾している気がしますよね。このプレオは正確にいうと車検から車検までオイル交換をしていなく、その時の距離が2万キロ進んでいました。
つまり2年間2万キロオイル交換をしていないということになります。
オイルにとって、使われた走行距離もさることながら、交換されていない時間軸も重要なポイントになります。
オイルは天ぷら油と同じで、一度熱を加えるとその時から酸化が始まります。熱を加えたオイルはじわりじわりと劣化してくるので、時間軸での交換も必要になります。
今まで整備士をしてきた中で、一番ひどかったエンジン内部の画像でしたが、よくよく思い返してみれば、スラッジが溜まりやすいエンジンって存在すると思うんです。
というのも、同じような使い方をしているエンジンでも、ヘッドカバーを開けてみるとそこまでスラッジがたまっていなかったこともあります。
スバルのEN07というエンジンは他の軽自動車用エンジンに比べると、スラッジが溜まりやすい構造なのかなって。
同世代のホンダや三菱、スズキなどと比較してもスバルが一番スラッジ溜まったような気がします。
VWの超ロングライフエンジンオイルなんか最長で2年3万キロまでつかえるということですからね。
おそらくスラッジの発生を抑えるような添加剤も組み込まれているんでしょうけど。
僕はそこまでオイル交換を引っ張る勇気はありません。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。