僕が、自動車学校に通っているときに教官に言われた
「エンジンブレーキ下さいって車屋さんに言った卒業生がいる」
僕は自動車学校の講義でエンジンブレーキというのはフットブレーキのような物理的ブレーキじゃないよと教わっていたので、そういう人もいるんだぁと思った。
そうしたら、先日定期点検に行ったときのこと。
「エンジンオイル満タンに!エンジンブレーキも満タンにしてください」
と、言ってくるお客さんがいたと先輩が言った。
この不可解な発言はもしかしたら僕が教官に言われた卒業生じゃあるまいな・・・などと思っていたら年配の方でした。
で、エンジンブレーキです。これは要するにエンジンのポンピングロスというものを逆手に取ったブレーキであるということ。簡単に考えるとこうだ。下り道を走行中。当然エンジンはかかっている。ギヤも入っている。アクセルをONにしていなければ、それらが動くこと自体が抵抗になるからブレーキになると。
マニュアルなら低速のギヤに入れば入るほどエンジンブレーキは強くなる。
そして、大型の排気ブレーキはどうかというと、これはさらにアクセルOFF時にマフラーの途中を閉じてしまう。そうすると排気が出来ないので排気ガスがエンジンに戻されて吸気ができなくなるのでなおさらエンジンブレーキはかかるということだ。
こうかんがえると、バルブマチックのように吸入空気量をバルブリフト量で制御する場合はエンジンブレーキの利きが弱くなるというのが良くわかる。
なので、スロットルバルブは残されているのがほとんどだ。ともかくエンジンブレーキ下さいというのは一種のジョークになりつつあるので、たまに聞くと新鮮なのだった。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。