三菱の軽自動車全般ですが、ちょっとここが弱いかなと思うところがあるので、紹介します。
最初に結論を書いておくと、エアバッグの配線であるスパイラルケーブル。これが三菱の軽自動車はよく切れる印象があります。
エアバッグ警告灯が点灯して、診断機を当てるとスパイラルケーブル破断。交換を余儀なくされる。
エアバッグスパイラルケーブルは、ハンドルの下についているエアバッグの配線です。その構造を理解すれば納得ですが、ハンドルの動きに合わせてケーブルが伸び縮みしています。
こちらがケーブルをばらした図になります。プリント基盤のような配線が内部に入っています。このケーブル配線がハンドルを右に切ったら右へ。左に切ったら左へくるくると伸び縮みしています。
これが最終的に切れて警告灯が点灯します。
実はこれ、前兆があります。ハンドルを切った時にカサカサ音がするんです。
ハンドル回すとカサカサ音。この原因は何か? pic.twitter.com/wgYnV5XfjS
— チームMHO (@teammho) December 16, 2020
この時に気がついて、修理すればまだ延命は可能ですが、そのまま使ってるとエアバッグ警告灯が点灯します。
他のメーカーよりも三菱の軽自動車全般が、よく壊れます。
H42系のミニカ、H81系のEKワゴン、U62型のミニキャブやタウンボックスなど。
エアバッグスパイラルケーブルってご覧の通り長さが決まっています。
極端な話、ハンドルのセンターが大きくずれていたりすると、ハンドルをいっぱいに切った時に切れてしまう事があります。
ケーブルを交換する時は、ハンドルのセンターをきっちりとだしてケーブルを装着します。
中古のケーブルに交換する人はほぼいないと思いますが、注意が必要。
というのも、ケーブルも中立の位置があります。例えばケーブルが左右どちらかにまかれた状態で、車両に取り付けたらどうなるか?
長さが足りなくて切れてしまいます。
エアバッグスパイラルケーブル交換は、ハンドルのセンターとケーブルのセンターを合わせる必要があります。
新品のケーブルは、きっちりとセンターが合わせて合って動かないようにロックされています。
車両に装着する時にロックを解除するんです。白いピンを抜くとロックが解除されます。
中古の場合、どうやってセンターを合わせるか?
方法は手でゆっくりと回していきます。
まずは左右どちらかでもいいんですが、抵抗がかかって軽く回らなくなるところまでまわします。
そこから何回転して反対側へ同じようにロックするかを数えます。
あとは簡単。ロックした回転数の半分がおよそセンターの位置ということになります。経験したことがありますが、手でゆっくり回すと手ごたえで動かなくなる場所がわかります。
いきなりハンドルに装着すると一気に破断しちゃいますが、手で直接ケーブルを回すとその位置がつかめる。
こうやってセンターを出してハンドルのセンターと合致させる。
ハンドルを回した時にカサカサ音がするとなると、スパイラルケーブルが内部でよじれている可能性があります。
手間と技術があれば、一度ケーブルを外して分解し、よじれを直して組み付けることで延命することが可能です。
ただ、一度そうなってしまうと長くないのも間違いありません。
三菱の軽自動車でハンドルを切った時にガサガサ音がするものは気を付けてください。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。