アーシングの謎!何故昔の車には効果がある?新車に採用されない理由は?

この前お客さんに、アーシングについて相談を受けました。

その人は、車を買い替えて、現在新しい新車にのってます。アーシングってしたほうがいいのかなって。

買い替える前の車には市販のアーシングキットを付けていました。

最終的にアーシングは新車にやらない方がいいんじゃないかって話を伝えました。その理由を書いていきます。

まず、ざっとアーシングについて。

アーシングっていうのは、車の電気を流れる道筋を増やしてあげることです。市販のキットや配線を自作して、バッテリーのマイナスへ戻っていく道筋を増やしてあげること。

これが簡単にいうとアーシング。

車の電気ってよくできたもので、トラックなど以外なら12Vのバッテリーから電気を使います。バッテリーだけの電力だとすぐに足りなくなるので、オルタネーターを回して、エンジンをかけながら発電しています。

オルタネーターが発電した電気をバッテリーに貯めるので、電気は使いながら発電していく。

バッテリーのプラスからスタートして、マイナスへ電気は戻ってきますが、車の場合金属であるボディをボディーアースとして1つの配線としてつかっています。

エンジンルームにバッテリーがあるとして、プラスのケーブルは各電装品まで引かないといけません。

マイナスのケーブルは、その電装品からボディーに金属部へつなげる。そしてボディーの金属部からバッテリーのマイナスへ繋げると、回路として成立する。

これをボディーアースと呼びます。

ただ、ボディーからバッテリーへ戻す道筋を増やしてあげたほうが、より効率よく電気が戻ってくるよね。というのがアーシングの考え方です。

昔の車はアーシングが効果的と言われた理由は?

昔の車はアーシングを施すと体感が出来るとよく言われました。

例えばヘッドライトが明るくなるとか、始動性がよくなるとか。エンジンの吹け上がりがよくなるなんて言う話もありました。

実際問題どうだったのか?

僕も昔乗っていた車と、今乗っている車にアーシングをしてみました。

体感は出来たのかというと、僕自身の話でいうと体感は出来ませんでしたね。そこまで劇的には変わらなかった。

ただ、理屈で考えると昔の車には効果があると思います。

その理由は何か?まず、車の配線って、古くなってくると電気の流れが悪くなってくる。ワイヤリングハーネスもばらしていけば1つ1つの細い配線です。

被覆をめくると、カチカチになっていたり、中には緑青をふいているものもあります。

つまり古くなると各部で抵抗が増えてきてしまう。アーシングをすると、それら抵抗を避けて電気をマイナスへ効率的に戻せるので、体感は出来なくても効果はあると思います。

新車にアーシングをしないほうがいい理由は?

では、新車にアーシングはどうなのか?

これはしないほうがいいと思います。まず1つ目の理由はアーシングが流行った頃から、今に至るまで新車でアーシングを施してきている車がないということ。

アースケーブルが少し多いかなぁというくらいで、市販のアーシングのような配線レイアウトを持ってきている車はありません。

理由を推測するに、自動車メーカーから考えると、アーシングは不要であるということですね。これがまず全てだと思います。

メーカーもアーシングを無視できない効果があるのなら、新車で採用されてもおかしくありません。

もう1つの理由は、今の車は非常にち密な電気制御を行っています。そんな車にアーシングを施すと、逆に予期せぬトラブルにつながる可能性があります。

例えば、オルタネーターだって回生制御をしているし、クラッチを持たせてオン・オフを切り替えています。

アイドリングストップもバッテリー電圧を常にモニタリングしています。どこかのバランスが崩れる恐れがある。なので、新車にはアーシングはお勧めしません。

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