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デュアルインジェクターというもの

とうとうデュアルインジェクターというものまで出てきてしまった。これはいい意味ですよ?
ボクは日産Zエンジンのツインプラグというのを触ったことの無い世代の整備士。Zエンジンはポイント点火方式で、それぞれのプラグに火花を飛ばすポイントも2つついていたと先輩がいっていた。

これと似たような技術を知っている。それはレーシングロータリーエンジンは3プラグを採用していることだ。
ロータリーエンジンは通常リーディングとトレーディング。リーディングに先に点火させて時間差でトレーディングに点火をさせて、燃え残しが出ないようにしている。レース用の3プラグはこれにさらにもう一個プラグを追加した。
これによりきめ細かな燃焼が可能になったと。

時代はちょっと変わり、ホンダのフィットがデビューしたときだ。初代フィットはその当時では画期的なパッケージングと低燃費で、トヨタカローラを販売台数1位の座から引きずりおろした。

それほどのブレークスルーだったのかというと、ここに採用されていたのは2コイルだった。2コイルというのは、ひとつのシリンダーにダイレクトイグニッションが2つ取り付けられているタイプのものである。これも燃え残しを少しでも減らそうという目論見だろう。

ちょっと笑ったのが、この2コイルでホンダは当時NGKのプラグとデンソーのプラグの両方を採用していた。
フィットは4気筒だったから手前がNGKで奥がデンソーみたいな。気を使っているのだなぁと。
そしてとうとう現れた。デュアルインジェクターだ。点火コイルの話をしてきたけれど今度は違う。
より細かく霧吹き状に燃焼室に吹き付けられれば燃えやすくなる。という考えなのかもしれない。

デュアルインジェクターがこのたび最初に搭載されたのは日産のジュークだった。より細かくより燃えやすく。
突き詰めていくと、インジェクターも2本になっちゃったぞと。

一体つぎなる技術はどうなるのだろうか?もはやガソリンエンジンについてはやりつくした感がありますよね。
しかしガソリンエンジンの熱効率を突き詰めていくとまだまだ改善の余地が残されているのかもしれない。
もっと凄い技術のブレークスルーを期待しております。

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