家で使っているシエンタさんが、もはや看過できないほどのベルト鳴きが発生したため修理に踏み切りました。
僕が経験するに1NZでベルト鳴きって、珍しい部類に入ると思います。
何台もの1NZを整備してきましたけど、考えてみればベルト鳴きを発生した1NZに遭遇したためしがない。
なんで我が家のシエンタさんはベルト鳴きが発生するようになったのか?この車両は電動パワステを搭載しているため、ベルトは1本しか使っていません。
1本でオルタネーター、エアコン、ウォーターポンプ、クランクをつないでいます。
整備歴は2回ベルトを換えています。最初のタイミングは純正装着ベルトがヒビだらけになっていたから。2回目のタイミングはベルト鳴きが発生したから。
今回は3回目のチャレンジになります。
どうしてシエンタにベルト鳴きが発生するようになったのかを考えてみました。
1NZはベルト鳴きが発生しにくい部類のエンジン。その理由は何かな?
これはもう答えは一つしかないですね。残念ながら交換したベルトの素材がマッチングしなかったということ以外ありえません。
何故そう言えるのかというと、これまで2回交換してきたベルトは全く同じメーカーの同じベルトを使いました。選んだ基準は価格とブランドですね。
一応名の知れたベルトだし、その割に価格がリーズナブルだった。
このベルトを2回連続で使った為、各プーリーが研磨されてツルツルになっているのがわかります。
一番はウォーターポンププーリー。鏡面仕上げみたいになっていたので、少しペーパーをかけて粗だしをしておきました。
オルタネータープーリーの溝も光ってるから、プーリーも削れていることが分かります。
今回選んだベルトはこちら。
ドライブジョイです。いわゆるトヨタの純正推奨社外メーカー。
ベルトの表面を触ってみると、ツルツルしていなくて適度にざらざら感があるけどグリップはよさそうです。
恐らく新品を付けたばかりはどんなベルトでもグリップしやすいので、ベルト鳴きは収まると思います。
ある程度の期間で鳴きが発生してこなければオッケーかな。
これでも駄目なくらいだったら、各プーリーも交換するしかない。
車を発進させた瞬間から強烈なベルト鳴きが発生して、非常に近所迷惑だったので。
ベルト鳴きとブレーキ鳴きは整備士泣かせの異音修理です。
ちなみにどこのメーカーのベルトが駄目だったかは写真で判断してください。
考えてみればこのベルトは新品状態から背面がつるつるしていた。
背面も使ってグリップさせるレイアウトの場合、ベルトは若干ザラザラしているほうがいいと思います。
ベルト鳴きは素材によっても大きく変わるんだなと。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。