ガソリンエンジンとディーゼルエンジンって、ピストンの上下運動は同じですが点火するシステムが違います。
ガソリンエンジンはスパークプラグによる点火火花を飛ばして混合気を燃やすのに対し、ディーゼルエンジンは、高圧縮した熱を使い自己着火で燃料を燃やしています。すなわちスパークプラグがディーゼルにはありません。
同じ4サイクルのエンジンであっても、厳密にいうと潤滑するオイルが違ってきます。
ガソリンエンジン専用オイル、ディーゼルエンジン・ガソリンエンジン共用オイル、ディーゼルエンジン専用オイル。実は世の中には3通りのオイルが存在します。
この中で、ディーゼルエンジン・ガソリンエンジン共用オイルを入れると、エンジン内部を奇麗にしてくれる効果があると言われています。
その根拠は何か?
ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの違いは点火装置の有無だけではなく、当然使用する燃料も違います。ガソリンエンジンはガソリン。ディーゼルエンジンは軽油です。ディーゼルエンジンは自己着火して爆発するので、ガソリンエンジンよりも着火点の低い軽油を使います。
軽油は燃えた後、硫黄酸化物という強い酸を燃焼時に発生させます。この硫黄酸化物はエンジン内部を腐食させる原因になります。
ディーゼルエンジンのオイルにはこの硫黄酸化物を中和する添加剤が入っています。
スラッジの原因にもなる硫黄酸化物ですが、堆積させない為にもディーゼルエンジンオイルはガソリンのオイルよりも清浄性が高い配合をしています。
ここがポイントです。
ディーゼル・ガソリン共用オイルは、どちらのエンジンに使っても問題ないように作られています。
ディーゼルエンジンにも使えるため、清浄性の配合が高い。つまり、エンジン内部をクリーンにしてくれるということです。
その為、純粋なガソリン用のオイルよりも、フラッシング効果が高いという事が言えるわけです。
もちろんディーゼルエンジンって、ガソリンエンジンより高回転は回さないけどトルクが太いです。極圧性に関しても問題ないので、ある程度距離を乗ってきたエンジンにディーゼル・ガソリン共用オイルを使う効果はあると言えるわけです。
ちなみに、今のディーゼルエンジンって、ほとんどがDL-1やDH-2などのオイルを使っています。
これらのオイルはガソリンエンジンに使えません。
あくまで一昔前のディーゼルオイルとガソリンオイル共用のものです。
DL-1にはまた違った添加剤が配合されています。
ある程度古くなってきたエンジンには共用オイルを使ってみるのも面白いと思います。
お試しください。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。