三菱のデリカ
型式 SKF2MM
エンジン RF
21年式
初回車検で13万キロということで、タイミングベルト交換になりましたので
その模様を詳細にレポートしたいと思います。
まずはこの車両は、マツダボンゴのOEM車
コモンレールディーゼルエンジンを搭載しているモデルです。
運転席は12mmのネジ3本とナット1つで止まっています。
センターパネルも12mmのネジだけです。サイドブレーキワイヤーをレバーから外すのに
+ドライバーが必要になります
シフトのほうに配線がでているので、外してください
それでこの状態。この状態で作業をすすめていきます
続いてラジエターを外すために冷却水を抜きます
ラジエターの下にドレンコックがあります。これを緩めて、ラジエターキャップを外すと勢いよく流れてきます。
冷却水をおおむね抜き終わったら、ラジエターロアホースを外します
つづいてこのホースを外してきます。10mmのネジでホースなどを外します。カプラーも外しましょう
ラジエターのアッパーホースを外してラジエターをおろす準備をします
ファンベルトを外す前に、ファンの固定ナット12mmを緩めます
そうしたら次にファンベルトを外します。2本がけ。オートテンショナーで張っているので、14mmのロングストレートで
オートテンショナーを緩みの方向へ移動させます。
そしてベルトを外す
ベルトを外したら、ファンの固定ナットを外して、ファンをとりはずしてシュラウドの中に入れておきます。
ラジエターと一緒に持ち上げてくるのがMHO流
クーラントリザーブタンクにつながるホースを外します。それとラジエターのファンシュラウドに
固定されている配線のクリップを解除してラジエターを上へ持ち上げます
パワステ・エアコンベルトも外します。これもオートテンショナー。緩みの方向へ14mmのロングストレートで
移動させてベルトを外す
クランクプーリーにはカバーがついています。それを外してクランクのネジを外します。
センターボルトが一つ。それと六角のネジが6本あります。
クランクのオイルシールを交換する場合は両方外す必要が有る。タイミングベルトだけなら回りの六角のネジだけで大丈夫
こんな配置です。とりあえず真ん中の21mmのネジにラチェットを固定して周り止めとして、
回りの六角を緩めていきます
オルタネーターの下についているブラケットも外す。それぞれネジの長さが違うから注意
クランクのスプロケットのボルトは21mm。そんなに強くしまっていないのでインパクトで外せます
タイミングベルトカバーにはめられている配線を外して、タイミングベルトカバーを外します。
上下2分割
とりあえずクランクのスプロケットのネジ21mmを仮止めして、タイミングマークをあわせます
整備マニュアルをみたら、おそらくここがカムのアイマークなんじゃないかと思います。
スプロケットの奥のほうにある黄色い印
これとタイミングベルトのインナーカバーとの切りかけが合っているということ
噴射ポンプのアイマークとベルトカバーの切りかけが合っていること
クランクシャフトはエンジン側にあるマークとスプロケットの切りかけ。コレがあっていること。
以上を確認してください。次にタイミングベルトを外す前に、カムのスプロケットのネジと噴射ポンプのスプロケットのネジを
緩めておきます。両方19mm
今回はカムのオイルシールとクランクのオイルシールとウォーターポンプも全て交換するためです
2つのスプロケットのネジを緩めておいたらタイミングベルトのテンショナーを外す
ちなみにこれがエンジンの全体像。ラジエターを外した下から撮影してみました
テンショナーを外すとタイミングベルトが取り外せます。ネジは六角。
裏側にワッシャーがあるので注意
外したタイミングベルト。タイミングベルトの交換だけならこれでベルトをかえればいいんですが、
ウォーターポンプの交換になると6,2時間という作業時間になります。
まだまだ
ウォーターポンプを交換するためにカムのスプロケット、噴射ポンプのスプロケット、アイドラー、タイミングベルトのインナーカバーを外す必要があります
それぞれのスプロケットはテーパー形状になっているために、プーラーを使わないと外れません。
まずはカム
現在はこんな状態。これでもまだまだウォーターポンプにはたどり着けません。
このへんからオルタネーターがフリーになってくるので、バッテリーのマイナス端子をはずしておいたほうが無難です。
続いてオルタネーターの下にあるブラケットもはずします。
これでようやくウォーターポンプにアクセスできるようになります
この状態ではオルタネーターは何にも固定されていない状態になります
これがウォーターポンプです。エンジンの側面から14mmのボルト3本で固定されています
オルタネーターをかいくぐってウォーターポンプを取り外します。
ウォーターホースも何本かポンプにくっついているのでそれを外さないと抜けません。オルタネーターのオイルホースのパッキンを
用意しておけば、オルタネーターをはずしてしまったほうが効率はいいと思います
今回はアッセンブリーで交換するので、サーモスタットも交換します。
新しいウォーターポンプへ移植
つづいてクランクのスプロケットを外します。これもテーパーになっているためプーラーじゃないと駄目
それでこんな状態。カムと噴射ポンプのスプロケットを組み付けます
あっていたら、オートテンショナーのストッパーを解除して張りを与えます
もう一度合いマークを確認してください。念のためクランクシャフトを2回転させて、
それぞれのマークがまちがっていないか確認をしましょう。
あとは逆に組み付けて終わりとなります。
クランクはプーリーをつけたあとに周り止めをして規定トルクで締めてください
マツダのボンゴでレポートしたときの模様と重ねてみてくださればばっちりだと思います。
エンジンは全く同じ。今回のほうが細かく詳細を書いているつもりです。
以上、三菱デリカSKF2MMのRFエンジンのタイミングベルト・ウォーターポンプ交換でした。
ぐっどらっく☆
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。