車検は乗用車なら2年に一度やってくる、オーナーにとって手痛い出費。まれに車検に喜んで出してくださる人もいますが、大多数はお金がかかることなので敬遠しがちです。
車検といえば、今ではあらゆるところでできるようになりました。それこそスーパーのチラシにも車検が入る時代です。
車検整備を受ける選択肢はたくさんあります。考えられるのが、ディーラー、町工場、ガソリンスタンド、オートバックスなどのカーショップ。あとはスーパーなどの代行車検。
今回はディーラーの車検と町工場の車検を考えてみます。
目次
ディーラー車検のメリットとデメリット
ディーラーで車検を受ける場合、メリットとデメリットはそれぞれなにか?
まずはメリットから。当然販売している車種だけに持っているデータが多い。同じ車種を何台も車検していると、それぞれ癖や弱点もわかってきます。
例えばある部分が弱いとか、ここの部分からオイルや水漏れを起こしやすいなど。販売ディーラーだからこその蓄積したデータを元に手厚い予防整備が可能になります。
そして今ではリコールがかなり多いわけですが、リコールの多くはディーラーでしか作業ができないものが多くあります。車検をやってもらえればリコール作業もほぼ同時進行で行ってもらえます。
町工場で依頼する場合、リコールの取りこぼしなどはよくありますからこの辺りはディーラーの強みになってきます。
ディーラー車検のデメリットは?
ディーラー車検のデメリットは何か?これは価格が高い傾向にあるということ。工賃はほとんど町工場と変わりません。高いのは部品代です。
ディーラーで車検をする場合、使用される部品は基本的に純正部品を使います。町工場で車検をすると、ベルトやブレーキなど社外品を選択することができるので、部品代が安く上がります。
そしてディーラーでは基本的に中古部品での交換をほとんどしないので、例えば古い車でキャブがダメになったら最低でもリビルト部品での交換になります。
町工場だとリビルト以外にも中古パーツを使って直すので、部品代が安くなる。
町工場での車検メリット・デメリット
町工場での車検メリットは、先にも書きましたが価格の安さが最大のメリットになります。
一番は部品の調達ですね。問題ない部品であれば積極的に安い社外部品を使います。ファンベルトやドライブシャフトのブーツなど。
ドライブシャフトブーツなどは、社外だと割れブーツがあるので交換工賃も安くなります。当然オーダーすれば純正部品も使用してもらえる。
工賃に限って言えばレバレートの違いはあるものの、さほどディーラーでも町工場でも変わらないのが現状です。値段を左右するのは部品代です。
町工場での車検デメリットは何か?これは、やはり診断機を使わないとできない作業など。例えばスマートキーの予備が欲しいとオーダーしても、その部分だけはどうしてもディーラーで作業を外注してもらうしかない。
専用診断機じゃないとできない作業に限って言えば、ディーラーでしかほとんどが持ってないのでできません。イモビライザーの登録などですね。
リコールに関しても同様で、町工場でやらせてもらえるリコールって軽微なものばかりです。なので車検と一緒にリコールも実施したい場合、事前に予定をすり合わせる必要が出てきます。ディーラーでの作業あきがなければ、車検とリコールをセットで行うことができないことも多々あります。
例外として町工場での車検メリットは、もしその車種専門店であればディーラー以上の知識を持ってるショップは多数あります。僕はもし自分の車検を依頼したいのは、自分が乗ってる車種を専門に扱ってるショップにやってもらいたいなという気持ちが強いです。
やはり専門ショップに勝る知識と技術って、ディーラーでもなかなか持ち得ないですからね。
車が新しいうちは、交換部品もほとんど出ないので価格の安いお店や代行車検でもいいと思います。問題はある程度距離を走って年数が経過してから。
このあたりからは技術や経験で大きな差が出てきます。ただ車検をやってもらってないお店は緊急時の対応がクイックに行かないこともあります。
事故にあってしまい、事故代車が必要になってもやはりお店は車検までやらせてもらってるユーザーを優先にするので、よっぽど空きがない限り代車を貸してもらえないこともあります。
この辺りは自分の家に近いお店とお付き合いを密にしておくといろいろと便利だと思います。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。
コメント
以前車検見積もりをディーラーと町工場と両方で取ったことがあります。
基本的な点検料なんかは大きな違いは無かったですが、比較的重い整備が入ってくると、工賃の差額が大きくなりますね。(レバーレートで2割ぐらい違うので)
部品に関してはトヨタ系ディーラーにお願いしていますが、オイルフィルターだとかブレーキパッドだとか、ドライブジョイで品番設定があるものはそっちの部品で見積もりされてきますし、ドライブシャフトブーツも割れタイプ使ってくれます。ちゃんとトヨタ部品共販で取り扱っているそうです。
まあ、ドライブジョイのものは社外品と言うには、って感じもしますが。
日産でもピットワーク、ホンダはHAMPを使ってくれるところがあるみたいですね。純正に近いアフターパーツメーカーなら安心です。僕もシエンタの部品をとる時はなるべくドライブジョイがいいかなって思ってます。