これについては僕自身も何度も遭遇して、本当に大丈夫なのかなぁ・・という気持ちになったこともあります。
車のクーラントを循環させているウォーターポンプの故障について、ダイハツから整備場の留意点として発表がありました。主にKFエンジンを搭載しているモデルが対象ですね。
どのような内容か先に結果を書いてしまうと
ウォーターポンプは部品の構造上、冷却水を蒸気穴やドレンポケットの大気開放孔より排出します。そのためにじみや固形物の付着等が発生することがございますが、機能上問題ありません。にじみ部位・固形物を清掃の上、継続してご使用いただけますのでご安心ください。
ダイハツサービスインフォメーションより引用
何が言いたいのかというと、そのウォーターポンプ、まだ使えますよ!ということ。
詳しく説明していきます。
ウォーターポンプの交換って、異音が発生した時や漏れが発生した時になります。あとは走行距離が10万キロを超えて予防で換える。
異音が発生しているものについては、早めの交換が必要になります。しかし漏れが発生しているものはすぐに交換しないとまずい。ウォーターポンプから水漏れを起こしていると、エンジンの冷却水が足りなくなってオーバーヒートするからです。
目次
ウォーターポンプの漏れ具合の判定は?
ダイハツからのサービスインフォメーションでは、今までの交換基準は厳しいと受け取ることもできます。実際に写真のようなウォーターポンプに遭遇したら、高い確率で整備士は交換を進めてくると思います。
僕も交換をお勧めします。
エンジンをかけてみて、現在進行形でウォーターポンプからクーラントが漏れ出してるのは要交換。漏れた跡があるものは交換するほどでもないということです。
これはダイハツではないのですが、こちらはドレンポケットの大気開放穴より固形物が付着しているという事例に当てはまります。
これくらいであっても交換は不要という判断になるそうです。
心理的に交換をお勧めしたくなっちゃいますけどね。
ウォーターポンプ交換が不要な漏れ跡
それでは1つ1つを写真付きで解説していきます。
周辺部位に冷却水がつたった跡があります。が、これも大丈夫と判断します。
蒸気穴からのクーラントにじみがある。これも継続して使えると判断。
ドレンポケットの大気開放穴より固形物が付着しているケース。こちらも大丈夫です。
あくまでもウォーターポンプの交換が必要になるのはエンジン回転中に冷却水が継続して滴り落ちている状態のものです。
こちらのウォーターポンプはベアリング部がガタガタになっていました。こういう回転部分のガタツキや異音は交換対象です。
そしてエンジンをかけたときに、現在進行形でクーラントが漏れてくるものも交換対象。
あとは交換を見送ってもOKという判断になります。
実はこのウォーターポンプの点検、トヨタからも昔注意喚起が出ていました。整備側でまだ使えるウォーターポンプを交換してしまうケースが多かったためだと思われます。
クーラントがロングライフクーラントからスーパークーラントに切り替わってからというもの、この手の軽微な漏れが多数確認取れました。
おそらくスーパークーラントの成分も関係しているのかなと。
いずれにしても、まだ使えるポンプを高いお金払って交換する必要はないということになります。そのウォーターポンプ、まだ使えるんです。
ただちょっと心配なのでクーラントの量は日常的に点検するようにしてください。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。