故障が原因で車を買い替えるキッカケになる事例をいくつか紹介

一台の車を長く使うということは、本来ECOカー以上にエコな事だと思います。確かに古い車は燃費が悪かったり排気ガスが汚かったりします。

しかし寿命前に車を買い替えるのはもっと環境的に考えるとよろしくない。整備士をしていると、お客さんの車に引導を渡してしまう時もあります。

具体的に車を買い替えるという選択肢は、どのような故障が原因になるものなのかを紹介。

車が古すぎて、部品が廃盤で修理ができない

車というものは、ある程度の年数を経過すると部品を作らなくなります。自動車メーカーとしては、現行で販売していない車の部品を供給し続けることはコスト的にも厳しいです。

でもそこそこの台数が市場に残ってる車に関しては、すぐに部品を廃盤へと追いやるわけにはいきません。自動車メーカーが部品供給をストップする目安というのは、はっきりした期間わかっていません。

感覚的には新車製造を終えてから10数年で廃盤パーツが出てくる気がします。正確な年数がわからないのですが、車検の検査に該当する部分で廃盤が出てしまうと物理的に車検を通せなくなります。

廃盤になりやすい部品は、その車固有の部品です。エンジンやブレーキ周りの部品は、いろんな車種で共通部品を使ってるため、製造期間が長いです。

ヘッドライトや外装部品などは、その車固有のパーツになるため廃盤へ追い込まれやすい。実際あったのがフロントガラスが割れてしまった車。

社外ガラス設定も古すぎてなく、純正の供給も止まっていた。中古が流通してくるかとしばらく待ちましたが出てこずあえなく廃車となった車があります。

車検の検査に該当する部品が廃盤になってしまった時、その部分が壊れると車検に通らなくて廃車にせざるを得ないことが出てきます。

ボディの腐りで車検を通すには相当な金額がかかるケース

これは雪国ならではの事象ですが、フレームに穴が開いてしまってるケース。

特に多いのが10年前くらいのダイハツやスバルプレオなどのリヤフレーム。中空になってるリヤのコイルスプリング付近が錆びてしまいます。

この部分が錆びて大穴開いてしまうと検査にはパスができなくなる。修理するにはボディパネルを切開して新品のパネルを溶接する結構大掛かりな修理が必要になります。

燃料タンクを下ろして、RrサスペンションメンバーASSYを下ろしてパネルをはがして・・。なんだかんだ言って30万円ちかく費用がかかりました。

20年前の車、車検を通すために車検代以外に板金30万円かかる・・・。フレームが錆びてしまうと思った以上の出費がかかり、車検を断念する人がたくさんいました。

エンジンからのオイル漏れやその他修理で車検代が高額になる

車検代が相当な費用かかる・・・。そんな時も車を代替えするきっかけになります。

よくある高額車検のパターンは、前回車検でほとんどの部品交換がなくて通ってる場合など。

エンジンからは激しいオイル漏れ、さらにタイミングベルト交換時期。

マフラーは穴が開いてしまい、溶接修理ができないほど錆びている。さらにフロントブレーキパッドは2mmを切っていて、ブレーキローターも錆び錆び。

とどめはタイヤの溝も1.6mmない・・。

タイミングベルト・フロントブレーキ周り・マフラー・タイヤ。総額で30万円をこえるパターンですね。

20年以上前の車、車検を通すために30万以上かかる・・・。30万円だすなら新車の原資としたほうがいいかな・・という感じで代替えになるパターンです。

原因不明の故障で頭を悩ませる・・

これも実際にあったケース。2件ありました。両方ともエンジンがかからない時があるというものです。その頻度が恐ろしいことに3か月に1回あるかないかくらい。

症状としては、両方ともセルモーターは回るけど火が入らない。車をずっと預かって点検をしていたんですが、再現することができなかった。

とりあえず考えられる応急処置をして一旦お客さんの元へ戻したら、また再発。お客さんとしてはいつエンジンがかからなくなるか・・。という恐怖に耐えられなくなって代替えをしました。

原因はダイアグのパラメータなどを解析したら、おそらくECUが怪しい。だけど怪しいというだけで修理に踏み切るには部品代が高すぎる。ということで、車を代替えになりました。

原因不明の故障としては、エンジンがかからなくなるというのが、一番お客さん的には悩んでしまうのかな。

修理ができる場合とそうでない場合を含め、金額の問題だったり故障の状況だったりで乗り続けることが難しくなった時、代替えを決断するのかなと。

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