CX-7です。
なんだか助手席側に車が傾いているということで知り合いから相談を受けて、修理することに。
サスはノーマルです。ご覧の通り、リフトアップしてもタイヤとフェンダーの隙間はこんな感じ。
こちらが正常な右側。どれだけ左側がシャコタンになっているかがわかります。
通常、車高を落としていても、リフトアップしたらタイヤは下へ下がります。
が、リフトアップしてもそのままだということは、何かが曲がっているわけです。
そうです。ストラットが曲がって、アブソーバーが伸びきれない状態になっているということですね。
ということで、CX-7のフロントショックアブソーバー交換
型式はER3P。
アッパーマウントがエンジンルーム内では見えません。
ワイパーガーニッシュを取り外します
2分割なので、助手席側だけ外す
アッパーマウントのネジのカバーを外す。
タイヤを設置した状態で荷重をかけておいて、この真ん中のナットを緩めておく。緩めるだけですよ。
続いてタイヤを外す
ブレーキホースを固定している楔を抜く
プライヤーでつまめば外れます
続いてABSの車輪速センサーの配線のクリップをストラットからはずす。
これで、ストラットにつながっているものはなくなります
ストラットとナックルをつなぐ19mmのナットを外す。
この状態で、ボルトを抜くと急にナックルが下へさがります。
ロアアームの下に木片を入れて、ナックルを下から支えた状態でストラットのネジを外します。
なぜならば、本来ならタイヤは下まで下がっているはずなんですが、
ショックが曲がって、縮まっている状態なので、伸びる方向へサスペンションが力を受けているためです。
ネジをはずしたらナックルとストラットを切り離す
こんなにナックルがさがりました。本来ならこのあたりまでショックが伸びていなければいけないのです。
アッパーマウントのナットを4本外すとストラットが抜けます。
ストラットを支えながらネジを外しましょう
ショックが抜けた図
どうですか?アブソーバーが曲がっています。ここの部分でロッドが引っかかってしまい、伸び切れない状態になっています。
新品と比較。曲がっていますねー。
新しいアブソーバーにスプリングなどを移植します
ほぼ限界までスプリングを縮めても、スプリングが全く遊ばない。
しょうがないので、この状態でショックとアッパーマウントをおさえこんで分離することに。怖い怖い。
外れました。続いて移植。
もう少し
どうでしょうか?こんなにロッドが縮んでしまっていたのです。
バンプラバーやスプリングシートやダストブーツなどを移植
移植完成。車両へ装着します
先ほどとは逆の手順で組み付ける
完成。
元に戻りました。
サイドスリップを測定したら、アウトで振り切れました。
タイロッドで正常な範囲に戻してハンドルのセンターを真っ直ぐにして終わり
CX-7のフロントショックアブソーバー交換でした。
ちなみにアブソーバーは11600円。工賃は1時間ちょっとだから3万円はかかりません。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。