マツダのCX-30という車。CX-3とCX-5の中間ポジションにあたります。この車、絶妙なポジションで今あるマツダ車では一番売れ行きが伸びるであろうSUVだと思います。
そんなCX-30にも、マツダ3にけん引されるようにスカイアクティブXが搭載されたモデルが発売になりました。
スカイアクティブXはかなり話題になった、ガソリンエンジンとしては一つの完成形であろう技術です。ガソリンエンジンながら、ディーゼルエンジンのように圧縮着火をおこなう。
他の自動車メーカーも開発をしていましたが、実用化して販売したのはマツダが世界に先駆けてです。この辺り、ロータリーエンジンで培ってきたマツダの意地をいい意味で感じます。
そんな夢のエンジンですが、売れ行きが今のところよくありません。その最大の理由は価格です。通常のガソリンエンジンに比べると70万円ちかく価格が高い。
70万円以上高いエンジンを積んだとしても、それをペイできるのはどの程度走ればいいのか?ここまで価格差が開いてしまうと燃費で価格差を埋めることは不可能です。
このような理由から、スカイアクティブXは一般ユーザーには高嶺の花のエンジンとなり下がってしまっているのが残念です。
目次
欧州ではスカイアクティブXの比率が高い理由
マツダは初代アテンザを開発したころから、ヨーロッパでも通用する車づくりを進めて評価を得てきました。足回りから始まって、今ではデザインでも一目置かれるようになりました。
ヨーロッパでは日本に比べるとスカイアクティブX搭載車の比率が高いのです。マツダ3では販売台数の40%がスカイアクティブX搭載車だというから驚きます。
僕も試算をしてみましたが、はっきり言ってマツダ3でのお勧めはスカイアクティブD搭載モデルです。ある程度長く使うことを考えるとディーゼルが一番いいです。
欧州でもディーゼルは認知されているわけですけど、4割もスカイアクティブXが選ばれている理由ってなんでなのか?
調べてみたら、欧州で販売されているマツダ3はベースグレードとスカイアクティブXの価格差が日本に比べて少ないです。
日本だとベースグレードとスカイアクティブXの価格差は68万円差。では欧州ではどうなのかっていうと、約30万円差となっています。
ええ?どうして?日本ではスカイアクティブXを高く売りすぎなのか?と思ってさらに調べてみるとどうも違うらしい。欧州でh販売されてるマツダ3はベースのスカイアクティブGにも、スカイアクティブXに採用しているマイルドハイブリッドを搭載しているということ。
つまり、欧州車で販売されているベースモデルのスカイアクティブG自体が高いということですね。日本ではスカイアクティブGにはマイルドハイブリッドを採用してません。
ベースグレードとの価格差が30万円であれば、スカイアクティブXに選択肢が流れるのもうなずけます。でも、おそらく欧州車のベースグレードはマイルドハイブリッドを搭載しているのでスカイアクティブXとの燃費差は日本に比べて小さいはず。
第二世代のスカイアクティブXではコストを下げてほしい
おそらくしばらく日本では、スカイアクティブXの価格は変わらないでしょう。マツダ3もCX-30もほぼ同じ価格差です。
期待するのはスカイアクティブXが次のステップへ移行する時。第二世代のスカイアクティブXが登場する時には、もう少し値段を考えてもらいたいなと。
現行のマツダ車はプレミアム感が増していて、車両本体価格も他のメーカーに比べて割高に感じられます。そこに高嶺の花であるスカイアクティブXを積んだとしても、なかなか庶民は手を出しにくいです。
うちでもマツダ3が売れましたがそれはスカイアクティブDを搭載したグレードです。
もう少し台数が出ないとコストダウンができないこともわかりますが、それにしても68万円差はかなり高い。未知数のエンジンなので、興味がある人は買うかもしれないけど。
いずれにしろガソリンエンジンは終焉を迎えつつあるので、そこをスカイアクティブXでなんとか食い止めてもらいたいです。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。