昔整備士になりたての頃、自分で解決できなかった水漏れがありました。
車両はスバルのトラヴィック。一週間も走ると、クーラントのサブタンクがかなり減るということだ。
預かったときも確かに減っていて、整備士になりたてながら一生懸命に原因を追究した。
その日は一度返す約束で、クーラントを補充して返却した。ウォーターポンプもホース類もエンジンをずっとかけて放置しておいたがまったく漏れてなかったようだった。
しかし数日して時間が預かれるときに先輩が見てみると、原因が発覚。リフト上でエンジンを半日以上かけっぱなしにしてようやく漏れてきた場所が分かった。そこは、ヒーターコアだった。
微量で、トラヴィッククラスになるとカーペットが吸収してしまう域で判断が難しかったが先輩は発見した。
話を戻して、先日お客さんが黒い液体が漏れるということで車を預けにきた。これはもう一目瞭然。
ヒーターコアだった。ハイゼットトラックで、もうべたべた。ハイゼットトラックは室内はカーペットではないため、漏れてきたらダイレクトに水が室内にたまる。
このヒーターコア破損の原因は錆だと思う。聞いてみたら何年もクーラントを交換した形跡がない。
不凍効果は残っても、防錆効果は2年しか通常のロングライフクーラントであれば持たない。
じわりじわりと内部から錆びてくるというわけだ。
今回もまさにこれで、ヒーターコアを交換しましたが思わぬクーラント漏れって印象ですね。
クーラントはエンジンにしかないと思ってはいけない。室内のヒーターコアにも立派にクーラントは入っているのをよく覚えておかないと、整備ではまってしまう。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。