昨日お客さんから、
「クラッチを踏んだときにキーキーなる音を治して欲しい。耳障りなんだ」
という依頼を受けました。タイヤ交換と一緒に、クラッチペダルからの音を治すという依頼だったんですが、これがなかなか厄介だった。車はスバルのサンバーで、クラッチは俗に言うワイヤー式だ。
普通車クラスになってくると、クラッチの圧着力が強くなってくるので、レリーズへの動力は
油圧を介して行われる。軽自動車クラスになると、殆どがワイヤーでペダルとレリーズレバーを機械的につないでいるものが多い。
クラッチペダルを確認すると、明らかにワイヤーからの音のような感じだったのだ。
キーキーというよりはグリグリといったようなちょっと鈍い音も含まれていた。ためしにワイヤーのゴムを外して、そこへCRCを流し込んだが一向に改善されない。スプレーグリスでも駄目。
それではとクラッチペダルの動作部に給油してもまったく駄目。見た目と振動的には、明らかに
ワイヤーから音が出ているのだが止められない。
うーむこうなってくるとワイヤーを交換しないと駄目かなぁ?でもクラッチのスプラインに抵抗が出てきているとワイヤーを交換してもあまり意味がなさそうだなと。しょうがないからペダルを外してみようと思ったが、そのまえにクラッチペダルとクラッチワイヤーがつながっている
ピンにCRCを吹き付けてみた。
そうしたら一発で止まったのだ。ワイヤーかと思っていたら、ピンからの音だったのだ。しかもスプレーグリスではなくて、潤滑剤レベルで止まってしまう音。
あんなに大きな音がまったく消えてしまうあたり、異音の修理は奥が深いなぁと思いました。
お試しください。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。