足廻り

タイヤ交換中によく起きるクリップボルトのトラブルを回避するには?

本日も電話が入りました。

車検に出した車、タイヤを交換しようと思ったらネジがまわない!どうしてくれるんだ!という内容です。

自分でタイヤ交換をしようとする人が少ない中で、作業をすること自体は素晴らしいと思います。

が、ホイールナットが回らないということについては、車検が問題ではないことが多いです。

タイヤ交換時のクリップボルトのトラブル、なぜ発生するか?

クリップボルトのトラブルの原因

タイヤ交換のシーズンになると、ネジが回らないとか折れてしまったとかで、クリップボルトの交換作業が増えます。

僕は1日に最高で6台クリップボルトを交換したことがあります。もちろん在庫していないので、その都度取り寄せする羽目に。

クリップボルトがダメになる原因はいくつかあります。

・オーバートルクでの締め付け

・締め付けが足りずに、ホイールナットが緩んでしまっての損傷

・錆びによる原因

・異物をかみこんでネジ山が損傷

と、こんなところです。

今やどこの整備工場だってホイールナットはトルクレンチで締め付けています。オーバートルクで締め付けるということは、ほぼ起こり得ません。

インパクトレンチで締め付けてから、トルクレンチで締めますが、その際にインパクトですでにオーバートルクで締めていたらダメですけど。

整備士はインパクトでホイールナットを締めるときは、最小トルク設定でホイールに設置させるくらいまでしか回しません。

そうしないとトルクレンチにて規定トルクの増し締めが意味をなさないからです。

そのため、ネジが固くて弛まないというのは、考えにくいです。他のネジが緩んでいるのに特定の1本だけ弛まない場合は、ネジ山がダメになっているなどが考えれれます。

クリップボルトって、貫通のナットを使うとネジ山が露出しています。

露出している部分が錆びてしまい、緩める時にかかじってしまうことはありえます。

そのため、ホイールナットはできれば貫通ではなくて袋ナットを使うこと。

こういうネジが隠れるタイプのナットです。

クリップボルトの損傷を防ぐにはトルクレンチを使うこと。ホイールナットを袋タイプに交換すること。まずこの2つは必須になってきます。

あとは丁寧にネジ山を掃除して装着することですね。僕はタイヤを脱着する作業の際はクリップボルトとホイールナットをパーツクリーナーでネジ山を掃除するようにしています。

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