スペックを見てちょっとびっくりしました。新型に切り替わったトヨタのセンチュリーの話です。
センチュリーというと、後部座席にVIPな要人を乗せるための車である。普通には買うことができない特別な車。
現行型のセンチュリーは3代目に当たります。
初代センチュリーに積まれていたエンジンは5V-EUのV8エンジン。排気量が4リットルでした。
2代目のセンチュリーは、国産で唯一のV12気筒の排気量が5リットル1GZ-FE。
そして2018年からデビューした3代目センチュリー、つまり現行型は2UR-FSEがエンジンです。V8の5リッターです。このエンジンはレクサスのLS600hとLS600hLにも搭載されています。
手元にオイルデータハンドブックという冊子を持っていますが、トヨタがレクサスを日本国内で展開し始めたころから
「レクサスのエンジンはオイルの量が多いんだなぁ」
という印象を受けていました。しかしこの現行型センチュリーのオイル量を調べてビックリ。
エンジンオイルの交換のみで8.8L。
オイルとフィルターの同時交換でなんと9.4L!
これは・・・。20Lのペール缶エンジンオイルを買ったとしても、なんと2回しかオイルを交換ができないということになります。
軽自動車の多くが3Lにも満たない量なので3倍ですね・・・。排気量は5リッターなので軽自動車に比べると7.5倍もあるわけですがすごい量だ・・。
ポルシェなども8L前後オイル交換でつかいます。国産でもこの量となるとビックリです。
2tや3tトラックになると、エンジンオイルの量もそれなりになってきます。フィルターと同時交換で10Lを超える車種なんかはザラです。
排気量も大きいわけですが、オイルの量が多いとどんなメリットがあるのか?
これはオイルの負担を軽減することができると言えます。例えば、実際に潤滑に必要な量が5Lのエンジンに対して、オイル量が10Lだったとします。
残りの5Lはあまりであって、単純に計算すれば2倍つかえるのかなってそんなイメージです。オイルの量にある程度ゆとりがあれば、オイルにかかる負担が小さくできます。
オイル交換のコストは高くなるけど、エンジンを保護するという意味ではメリットになります。
センチュリーに指定されているオイルはSNPLUSの0W-20です。SNの5W-30も使用可能となっています。
実際にオイル交換をシミュレーションしてみると、どの程度費用がかかるのか?
使うオイルによっても変わってきます。1リットル当たり1000円で計上してみると、オイルの量で8.8リットル。
8800円。これに工賃とドレンパッキンを含めると、オイル交換のみでも1万円を超えてくることが想像できます。
もちろんフィルターも同時交換すれば、15000円弱。うーんこれはなかなかすごいですね。オイルフィルターの交換指数は1時間となっています。
交換するのに結構な手間がかかるようで、工賃は絶対に発生します。
こういった車だと、自分でDIYする人もいないでしょう。メンテナンス代金をケチるような車でもないです。そもそもがオーナーカーというカテゴリーじゃないですからね。
先代のセンチュリーはV12気筒でした。エンジン的にはこちらの方が興味深いです。先代センチュリーのV12エンジンって、制御がバンクごとにわかれています。
仮に片バンクが故障したとしてももう片バンクの6気筒を使って、移動ができるようにしてあるという。これは安心ですよね。
ただ重量も重たいし、排気量もすごいので自動車税しゃ車検諸費用はすごいですね。
どれもこれもVIPな国産車であるセンチュリーのオイルについてでした。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。