近所のおじさんが、軽トラックのホーンが鳴らないということで悩んでいたので見てあげることにしました。
車はキャリィです。
たまにホーンが鳴らない時があるというのです。
なかなか古いキャリィです。何が原因なのか?まず症状が再現できるかどうかを試してみました。
すると普通にホーンが鳴ってしまいます。
何も複雑なものでもなく、エアバッグすらついていません。
ホーンは普通になってしまいます。ならない時があるのはどういう時かと聞くと、動かしてる時だ!というので、ハンドルを切りながら確認をしていくと症状がでました。
ハンドルを約90度回した位置だとホーンが鳴らない時があります。
現象は何となく理解ができたので、分解してみます。
目次
ホーンの接点は2段階になっている
まずはハンドルについているホーンパッドを外してみました。
エアバッグのインフレーターが入っていないので、とてもシンプルな構造です。
パッド部分はこのようになっています。パッド部は接点になっている部分はなさそうです。
単純にこのパッドを押すことで、ハンドルについてる接点を押すだけの構造。
ハンドルについているのがホーンスイッチの接点です。4か所接点があります。
接点を手で押してみると、もちろんホーンはなりました。
接点は4つあるし、なる時とならない時があるということ。ハンドルを90度切った時に、ならなくなるという事なので、こちらはとりあえずシロと判断。
スイッチを押し付けながらハンドルを回すと・・
とりあえず、もう一度ホーンパッドをはめて次のテストに移ります。
と言っても、もう不良個所はなんとなくわかっていますけど。
ホーンパッドを押し付けた状態でハンドルを動かしてみるという動作です。
こちらはツィッターに動画を上げてみました。
スイッチをONに押し付けながらハンドルを切ってみると、一定の場所を通過すると音が消えたりします。
つまり、不良になっているのはホーンブラシの方です。
コラムカバーを外してハンドルを裏から見るとスプリングの付いた接点があります。
この接点は伸び縮みします。ハンドルの動きに追従して接点を押し付けています。
ここが接触不良になっている。
さらにハンドルの裏を見ると、ホーンブラシが接触する面が見えます。
原因は、ハンドルを90度切った部位に接点が接触不良になる箇所があったということ。
なんだかゴミのようなもの付着していたようです。
ハンドルを取り外して、裏面の接点を奇麗に清掃。そのあとホーンブラシも少し磨いてあげたら症状は直りました。
今回のポイントはハンドルを切った時だけホーンが鳴らなくなったということです。
ホーンがなるということは、ハンドルのパッド部の接点は問題ないという事。ハンドルを動かした時に追従するホーンブラシの接点が不良だったという結論です。
機械式なので、清掃や給油、調整で直ってしまうので昔の車はいいよなぁと思う瞬間でした。工賃はジュースを1本おごってもらいました。プライベートな案件でした。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。