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キャリィ エンジン不調の原因はオイルの入れすぎだった

スズキキャリーDD51Bという軽トラックのダンプカーです。
エンジンが不調ということで出張修理しました。


キャリーダンプ

エンジンが調子悪い。ということでした。
到着してみるとどうやらエンジンが片肺になっている模様。
プラグコードを1本ずつ抜いていくと、2番シリンダーが機能していないような感じだ。

ここまででは、F6Aの2番コードが駄目になったか。というお話しでした。
ですが、ちょっとエンジン不調が違った。

プラグを乾かして、プラグコードを持っていた違うものに付け替えてみた。

一瞬エンジンが吹けるようになりましたが、また再び同じような症状になってしまった。
どうも根本的に何かが違う。ということで、詳しく診断を。

プラグを外してみると今度は3本すべてがビショビショにかぶっていた。

片肺になっている原因は何か?次にディストリビューターのキャップを外してみた。
そうしたら、原因が判明


外したディストリビューターキャップ


良く見ると電極の近くにクラックが入っている。おそらくここから点火火花がリークしたのだろう。

さらに確認すると3気筒全ての電極に、小さいながらクラックが入っている

それにしても、火が入ったときにマフラーから相当量の煙を吐く。


もしかしてエンジンが駄目になっているのか・・?と思ったらオイルの量がものすごい入っている。

どうやら片肺で燃料希釈されてしまっている模様。

ここで一度会社に戻り、車検証のデーターから部品を発注。

部品が届いてから、再び出張修理することにした

エンジン不調の原因は片肺であること。
片肺の原因はディスキャップからのリークだ。
しかし、すぐにプラグがかぶってしまう。
この原因は燃料希釈されたオイルが、およそレベルゲージのFULLから2倍近く入っているためだ。

なので、出張で

エンジンオイル交換
ドレンパッキン交換
ディスキャップ交換
ローター交換
プラグ交換
プラグコード交換

と、ここまでやってくることにした。
プラグコードは保険である。オーナーにも了解をいただいている。


キャリーは運転席を外すとすぐにドレンボルトが見える。この状態で下にオイル受けを用意すれば簡単に上からオイル交換ができる。

とりあえずオイルを抜いてみた


相当にごっている。グレー色だ。

ここで新油を注ぐ。この後、この廃油がどのくらいの量入っていたのかを確認するために
再びジョッキに入れてみた


なんとオイルが5リットルも入っていた。キャリーは3リットルも入らないはずなのに・・・。

これでは、クランクケースの圧力が高まってあっという間にブローバイからプラグがかぶってしまう。
だからエンジンがかかったら白煙がもくもくと出たのだろう。


とりあえずプラグを外した状態でクランキング。燃焼室に入っているオイルだけでも抜かないと。
ウエスが見る見る濡れていく。
ある程度燃焼室内をクリーンにできたらプラグを装着。

ディスキャップとローター、プラグコードをつけて

クランキング

最初はくすぶっていたが、マフラーからの白煙が減っていくとともにエンジンは正常に戻っていきました。

どうやらこの車両は個人売買で購入したらしい。

うちの会社を通していないので、どのような素性のものかわからない。
一応気になって分解整備記録簿をめくってみたら、1年前の車検時のデータをみてびっくり。

フロントブレーキパッドの残圧が2mmで検査を通っているのである。

おいおいおいおい。これはもうパッドがないぞ。すぐに交換しないとまずいかもしれないぞと。

オーナーに告げて戻りました。

しばらくカチカチ山状態になって、近所迷惑でした。風が吹いたときを狙ってはエンジンをかけて白煙を吐き出しの繰り返しをしていて、ようやくアイドリングではあまり煙をはかなくなった。

もっと焼きを入れてやらないと本当はいけないけれどそれもオーナーに告げてオーナー自身で不純物を焼ききってもらうことに。

ということで、キャリーのエンジン不調修理でした。

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