エンジンを回さないとカーボンが溜まり不調になる!真っ黒になったスロットルと不調について

まずはこちらをご覧ください。

こちらは日産スカイラインV35の電子制御スロットルです。

エンジンが不調ということで入庫してきました。走行距離はまだ3万キロ位。原因は何か?

スロットルの裏側がこちら。

表と裏でまったく見た目が違う。真っ黒に煤けたカーボンが付着しています。

どうしてこうなってしまったのか?エンジンにとってカーボンというものは何なのか?

電制スロットルは諸刃の剣

電子制御スロットルが採用されてもう10年以上経過してきます。

従来のスロットルバルブとの最大の違いは何か?今までのスロットルバルブって、アクセルペダルとスロットルがワイヤーで接続されています。

アクセルを踏むとワイヤーが引かれてバルブを開く。これが機械式のスロットルバルブ。電子制御スロットルは、アクセルペダルに可変抵抗を付けています。ペダルの開度に合わせて抵抗値を変化させてECUに入力。

ECUはそれを元にスロットルバルブをモーターで開閉しています。アクセルとスロットルはつながっていない。

電子制御スロットルにするメリットは何か?例えば従来のスロットルバルブだと、アイドリングや冷間時のスロー調整はISCなどを使って、別経路で吸入空気量を調整していました。

電子制御スロットルになると、これらのバルブが全てスロットルバルブでコントロールが可能になったということ。

もちろん運転支援システムにとっても電子制御スロットルは扱いやすいです。カメラとレーダーを備えている車が、目の前に障害物があるとします。

運転手がペダル操作を間違えてアクセルを踏んでも、車両側で障害物を検知しているのでスロットルを開かないように制御できます。ワイヤー式のスロットルだとこういう支援システムは成り立ちません。

エンジンを回さないとカーボンが溜まり不調になる

一見とても便利な電子制御スロットルですが、基本的に清掃はNGとされています。昔のスロットルのようにスロットルクリーナーなんかは駄目。内部のモーターが壊れます。

もちろん、スロットルの特性がずれこんできたら学習させないといけません。

話を元に戻してスカイラインです。大排気量のエンジンって、パワーやトルクがありますよね。そしてATなので、ほとんどエンジンは低回転しか回されていない傾向が殆どです。

エンジンって回されないと、燃焼時にカーボンなどを焼き切ることができなくなるため、インテーク側からカーボンが溜まる傾向にあります。

そのような状態が続くと、スロットルもここまで真っ黒になってしまう。

ここまでカーボンがびっちり堆積してしまうと、きめ細かいアイドリング制御ができなくなり、エンジンが不調に陥ってしまいます。

パワーのある車はたまには高速道路などで、高回転をキープして巡行をしたりすることで調子を戻したりします。

ディーゼルも同じです。

エンジンを回せない車は燃料添加剤も併用を!

普段使いだと排気量の大きな車ほど、エンジン回転は低回転域を多用せざるを得ないでしょう。それもそのはずパワーがあるので、エンジンを回す必要があまりない。

軽自動車のNAで山道を走ってみるとわかりますが、常にアクセルは踏みっぱなし。急こう配に遭遇すると2速でもままならず1速まで使わないといけないシーンもでたことがあります。

軽自動車はエンジンを回すので、燃焼室は高温になり比較的カーボンが溜まりにくいです。逆にパワーのある車こそ、エンジンを回さない為カーボンが溜まりやすくなる。

自動車メーカーでもほとんどの会社が純正の燃料添加剤をリリースしています。

メーカー公認である燃料添加剤でPEAが配合されているものを定期的にいれることで、カーボンをクリーンにすることができます。

僕もフューエルワンをたまに入れていますが、入れた後は燃焼室が奇麗になっていく様がよくわかります。

エンジンにとってカーボンは大敵です。カーボンを除去するにはエンジンを回すか、燃料添加剤を試してみるといいでしょう。

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