先日のヤフーニュースの記事に出ていた
車が一体どの程度水没したら、走行不能になるのか?
ということをつぶやいてみたんですが、もう少し掘り下げて考えてみたいと思います。
まず、車が水没して走行不能になる原因は何か?
大きくこの3つに別れてくるかなと。
当然一番最初に考えうるものが、エンジンが停止してしまうということ。エンジンが停止してしまったら走行は不能になりますね。
そして、タイヤが回転しなくなる。これはきちんとしたトルクが路面に伝わらなくなるといったところです。
最後に電源が入らなくなる。これはエンジンが停止する原因とも重なってきますが、車自体の電源が入らなくなるということです。
車が水没して、エンジンが停止する理由は何か?
まず考えられるのが、マフラーまで水が使ってしまい排気ガスが外へ排出できなくなった場合。エンジンってマフラーを塞ぐと停止します。排気ガスにはある程度の圧力があります。この排気圧力を水がうわまったとき、エンジンの排気ガスがシリンダーへ逆流して吸気できなくなるのでエンジンが止まります。
エンジン停止の一番の原因はマフラーが塞がれること。その他には、配線がショート等を起こして電源系統に問題が起きてエンジンを制御できなくなり止まる。
これが水没してエンジンが停止する理由です。
水没してしまい、タイヤが回転しなくなる。もしくはトルクが伝わらなくなる。これは物理的に車が地面から浮いてしまった場合がまず考えられます。
ある程度の水流を深さがあると、車が完全に水没する前にどんぶらこっこ状態になってしまう。この時エンジンが奇跡的にかかっていたとしても、トルクが伝わらなくなって立ち往生します。
それと考えられるのが水没をすることによってドライブシャフトやミッション・デフの内部に水が混入して、ミッションからうまくタイヤに動力が繋がらなくなる。これが起きる前にはおそらくエンジンが停止しているとは考えられますが。
車が水没して、電源が入らなくなる原因として考えれるのがショートした時。車の主要なハーネスは大体タイヤよりも上の位置にあるのが多いです。ECUも大半は室内にあり、室内にまで水が侵入してきたらショートする可能性が高い。
こうなると電源が入らなくなるといったトラブルに見舞われます。もはやこうなったらお手上げ。どうすることもできません。
タイヤの半分以下水没している程度なら、なんとか走行はできるでしょう。ただ、タイヤが全て水没するような状態になったり、室内まで水が侵入してきたら走行するのは限界に来てます。
ただこのまま水没して、遭難するといった危機的な状態になってしまったら走れるところまで走って脱出するしかないでしょう。
エンジン回転数は高めにキープしておけば排気ガスの圧力が高まるので、エンジン停止まで時間が稼げます。
今は急なゲリラ豪雨がしょっちゅう起こりえますので、そういうシチュエーションに遭遇してしまったらなるべく高い場所に避難して水が掃けるのを待つのが一番ですね。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。