本日は自動車の自動調整について
今の車は自動調整というものがいろいろと使われています。
自動調整というと、自動で調整してくれるというものであります。
自動で調整するのと手動で調整するものが存在してきます。
代表的な自動調整としては補機駆動ベルトの張り。これは昔はアジャスターのネジが付いていたり、補機類自らをスライドさせることによって、駆動ベルトの張りを調整できるようにしてきました。
しかし、現在はこのベルト調整という作業も減ってきています。
ベルトの調整にはシリコンオイルが封入されているオートテンショナーというものがつかわれて、そのシリコンオイルの粘性によってベルトに張りを与えています。なので、ベルトを張る必要がない。
緩んできたら、自然に締めるような動きをオートで行う。
補機駆動ベルトのほかに、タイミングベルトにもオートテンショナーが使われています。
大体高級エンジンに搭載されているんですが、これもテンショナー自体はフリーで、筒のようなオートテンショナーがテンショナーに触れてタイミングベルトに張りを与えるというもの。
ボクは、この自動調整というものはあまり好きではありません。
手動で調整すると、張りすぎなどにより部品の寿命を縮めたり、補機類のベアリングを損傷したり、はたまたベルトなきが頻繁に発生するなどいろんな問題があるわけですが、オートテンショナーが壊れるともっと厄介だと考えます。
まず部品代が高い。1万円くらいオートテンショナーはするもので、手動調整ならそんな部品代はかからないけれど、ベルト鳴きなどが発生したら有無を言わさず変えないと治らない。これが嫌。
そして自動で調整するために、ベルトが鳴ったから調整してください。というオーナーが工場に来る足をとめてしまう。つまり工場とオーナーの接点が減るということ。
最後に嫌だと思うのはタイミングベルトのオートテンショナー。書いたとおり、テンショナー自体はフリーです。
なので、オートテンショナーが何らかの形で完全に壊れてロッドが出なくなってしまったら、高回転で回るエンジンに対し、張られていないベルト。
恐らくはコマずれを引き起こしてヘッドにダメージを与えるなんてことも考えられるからですね。
ボクはタイミングベルトに関してはオートテンショナーも一緒に変えてしまいます。危険だから。
補機ベルトに関しては、壊れるまで使うといったスタンスで整備をしていますが、やはり人の力で調整が出来たほうがいいと思うんだけどなーと最近の自動調整に対しての感想です
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。