Categories: ミツビシ駆動系

キャンター クラッチブースター交換

先日クレームを受けてしまった
キャリアカーの再整備を行っています。
クレームを受けた内容としては、ブレーキが利かなくなった。
ということ。
正確にはブレーキの遊びがなくなってしまった。
という知らせを受けて、お叱りを延々と受けさせていただきました。

この車両は、車検整備のときにブレーキ系統の整備は

リヤブレーキの利きを調整
センターブレーキ調整
ブレーキフルードを交換

以上の項目をしただけです。
ブレーキの遊びがなくなったといわれただけで、原因が何かわかった。
恐らくブースターが利いていないんだろう。

車検のときに、クラッチマスターシリンダーを交換しています。
この作業はボクは子供が危ないということで、早退して同僚に行ってもらった作業でした。

なので、同僚にも嫌な思いをさせてしまった。クラッチマスターと一緒にブースターを換えるべきだったことを深く反省しています。

そして、ブレーキが利かなくなった原因は何か?

簡単に言えば、倍力装置が働かなくなった。
そのさらに原因は何か?クラッチブースターに穴が開いた。ということです。
納車するまでは正常だった。

これがすべてを物語っていて、同僚のミスではない。ボクの確認ミスである。

ということを踏まえて、オーナー様には本当にご迷惑をおかけしたことを深く反省してお詫びをしてまいりました。

そして再整備のチャンスを与えてくださったことに感謝して、整備に移っています。


こいつがクラッチブースター。クラッチの倍力装置になります。

なんでこいつが穴が開いたためにブレーキがきかなくなるかというと、ブレーキとクラッチの倍力装置を働かせているのはエンジンの負圧です。
その負圧が通っているパイプがブレーキとクラッチともに同じだから、クラッチでもれてしまうと、ブレーキも利かなくなってしまうわけ。

で、ブレーキが本当に利かない。思いっきり踏めばきくんですが、かなり危ない。

どうやって持ってきたかというと、クラッチブースターにつながる負圧のホースをはずして、ホースを二つ折りにして空気が漏れないようにした。

これでクラッチに関してはブースターが利かなくなるが、ブレーキブースターは正常に動く。
なのでその状態で引き上げてきました。

ブースターはペダルの上でマスターシリンダーの奥にあり、作業がとてもやりにくい。


このとおり、メーターをはずして、上とまっているネジをはずしたりもするのでなかなか大変。
特にペダルとブースターをつないでいるピンの抜け防止の割りピンを抜くのが大変な作業です。


必死にはずしています。うーむやりにくい。


ようやく外れたブースター。ホースを二つ折りにしてタイラップでとめてあるのがわかります。
これがボクが施した応急処置です。

なんとか組み付けて、ブレーキ・クラッチともに正常になったことを確認して納車しました。

しかし思わぬ部品が壊れたな。まさかブースターが壊れてしまうとは思いもよらなかった。

またひとついい肥やしになったと思います。ありがとうございました。

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