この前スズキから2030年度に向けた成長戦略というものが発表になりました。
その中で興味深かったのが、電気自動車についてです。
2023年度に電気自動車を6モデルラインナップすると。
そしてヨーロッパには2024年で5台の電気自動車。このヨーロッパの右上のシルエットがジムニーに見えます。
スズキの人気モデルであるジムニーもとうとうEVがでるのか!と。しかし残念なことに日本導入は未定。
そんなジムニーですが、ディーラーの担当者に聞いたらちょっと微妙な状態になっているそうです。
今現在スズキ車って、納期が比較的安定してきています。2ヶ月から6ヶ月くらいで大体のモデルが間に合ってくる。
トヨタなんか出た瞬間に1年待ちとか。そんな状態に比べれば、全然スムーズですよね。
スズキ車全体がスムーズな納期になりつつある中、ジムニーはどうなのかというと、なんと18か月くらい。
約1年半です。どういうことなのか?
ジムニーって、他の車に比べるとやはり専用設計の部分が多いのは間違いないです。例えばアルトやラパンって、ほぼ同じパーツで作られています。
外装と内装が違うだけで、エンジンからミッションにおけるシャシやパワートレインはほぼ同じ。
ジムニーの場合、ほぼ専用設計です。ラダーフレームで構成したり足回りなども他の車とはほぼ異なります。
なので、ある程度納期がかかるのは仕方がない。ジムニーって半導体不足になる前から結構なバックオーダーを抱えています。
しかし、実はガンガンと作れない理由もあるのだとディーラーマンは言います。
それがCAFE。企業平均燃費というやつです。
ジムニーって、WLTCモードでMTが16.6。ATが14.3Km/Lとなります。
他のモデルはWLTCでも軒並みリッター20kmを超えてくるので、燃費が悪いというのは否めません。
ジムニーの燃費が悪いのはまあしょうがないですよね。あれだけオフロードにふってるし、タイヤも走行抵抗が大きいでしょう。
無骨なボディにエンジンは最新のR06DではなくR06Aです。
燃費というよりはジムニーらしさを前面に押し出しているからです。これは健全だと思います。その辺で妥協されてないので。
しかしこの燃費の悪さがCAFEで足手まといになってしまっていると。
実は完成車のプールにそこそこのジムニーがあるそうですが、出荷していない。
どんどんと出荷すればいいのにどうしてか?やはりジムニーが相当数出てしまうと企業平均燃費が落ちてしまう。罰金を払わないといけなくなるからではないかと。
トヨタって、スープラとかGR86とかGRヤリスとかGRカローラとか、今の時代ではありえないハイパフォーマンスなスポーツカーを作ってます。
もちろんこれら、燃料を食います。ハイパワーエンジンの宿命です。
なんで燃費の悪いモデルとガンガンと作れるのか?というと、他の車の燃費が軒並みいいから。トヨタの主体ってもはやハイブリッドカーです。
新車をオーダーする人も多くがハイブリッドを選んでいます。普通に売れていく車の燃費がヤバい位にいいので、スポーツモデルが出ても企業平均燃費に対して影響ないと。
スポーツモデルって、そんなに台数売れません。大衆車のハイブリッドカーがかなり売れるのでその差を埋められるため、問題ないと。
ジムニーの場合は実はかなり売れすぎている。ジムニーが売れると企業平均燃費が厳しくなるので、ある程度見えないような制限をかけているのではないか?と。
ディーラーマンは嘆いてました。
EVのジムニーなどが出てきたら、ガソリン車のジムニーもバンバン出せるようになりますかね?
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。