ブレーキローターの交換の必要性

ブレーキローターという部品は、車軸に取り付けられてタイヤと一緒に回転しています。この回転しているブレーキローターをブレーキパッドで押さえ付けることによってブレーキが初めて機能するわけです。

ブレーキローターは国産車ではブレーキ鳴きを嫌って、割と長い間使えるように工夫がされています。一般的に使えば10万キロくらいまでは持つものですが、それでもそれまでに交換をしないといけないケースが出てきます。

今回は、ブレーキローターの交換について解説します。

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これはブレーキパッドが使用限度以上に摩耗した状態で使い続けてしまったブレーキローターです。

ブレーキローターの外側が筋になっているのがわかります。これはブレーキパッドがブレーキローターを削ってしまったということです。

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全面に渡ってブレーキパッドがブレーキローターを削ってしまった画像です。こうなったら交換をしないといけなくなります。

続いては錆について。

山間地や豪雪地方で使われている車については、融雪剤として塩カルが撒かれています。この塩カルが錆を誘発させてしまうのです。この錆が車のボディやブレーキなどに深刻なダメージを与えてしまいます。

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錆びてしまったブレーキローター。ある程度の厚みが残っていれば、修正研磨をして使うことができますが、ここまで錆びてしまったものは交換になるでしょう。

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錆び付いたブレーキローターに使われていたブレーキパッドです。段差ができているのがわかります。両端は錆でまったくブレーキパッドが機能していない部分です。ブレーキローターに錆が進行すると、ブレーキパッドが正常に接する面積がどんどんと狭くなっていき、ブレーキの利きが悪くなってしまいまし、ABSが効いているようにブレーキペダルにジャダーが加わることがあります。

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新旧のブレーキローターです。明らかに錆び具合が違いますね。新品はこんなにきれいな状態なんですよ。

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厚みを新旧で比較してみました。ブレーキローターにも摩耗限度値があります。それ以上減ってくると割れる可能性があるので交換しないといけません。

最後に割れてしまったブレーキローター

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お客さんがブレーキが全然きかないというので点検してみたらこの状態。左側が車軸の回転部分に固定されている部分で、右側の輪っかになってしまっている部分がブレーキパッドが押さえる部分。

どれだけブレーキパッドで押さえ付けたとしても、割れてしまっているのでブレーキがきかないということです。

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ここまでくるのは非常にまれなケースですけどね。

日本ではブレーキローターの交換というのはあまり知られていません。ですが、ブレーキローターもブレーキパッド交換2回に1度は交換する可能性があるということを覚えておいてください。

ブレーキローターはブレーキパッドよりも高価な部品で、左右あわせて2枚つかわれています。交換の費用はブレーキパッドよりもかさみます。

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