Categories: ブレーキ検査

車検のブレーキ検査で厄介なのは左右の制動力差である

車検にはブレーキテストというものが存在します。これは一体何を見ているかというと、
車の車軸の重さに対して、決められた値までブレーキが効いているかを検査しています。
世間一般的には制動力判定と呼ばれています。
一般ユーザーにはあまり知られていませんが、まずサイドブレーキ。これはブレーキテスターでサイドブレーキを引いたときのタイヤの制動力を測定。その左右の合計が検査時車両状態における自動車重量の20パーセント以上ないといけない。

1500kgの車なら、運転手を55kgとして1555kgの重さで計算すると、この20パーセントに当たる制動力がないと駄目
後輪のブレーキは後輪の軸重の重さに対して10パーセント以上の制動力を出さないと駄目。

さらに制動力判定には左右差というのもテストしています。この左右差は8パーセント以下という取り決めがあります。

右のブレーキが仮に100Nという制動力を発揮していたら、左のブレーキは90Nであった。

この差は8パーセントを超えてしまっているので不合格です。車検時には特にブレーキを調整する機会の多いドラムの場合は左右差が出やすい。整備士の腕にもかかってきますが、下手な整備士に調整させるとブレーキの左右差は結構なものになります。

差を縮めるためにもブレーキシューを一皮削ってやるといった作業が行われています。
前輪のブレーキのテストは制動力では左右差しか見ていません。しかしながら制動力の総和という判定もありまして、4輪全てのブレーキの値が、検査時車両重量の50パーセントを超えないといけない。
という取り決めもあります。ブレーキが効かない車は車検ではねられてしまうわけですね。
しかも左右差が大きな車も検査ではねられてしまう。
踏み方が足りないと、簡単に制動は落ちてしまうのでユーザー車検でブレーキテストを行う際には思い切り踏みましょう。

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