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ブレーキ鳴きを直すには

車の異音の中でいやーな音に挙げられるブレーキ鳴き。

ブレーキを踏んだら

「きぃぃぃぃぃぃぃぃ」

という甲高い金属音が鳴り響く。実際ブレーキ鳴きをなんとかしてくれという依頼はかなり多い部類に入ります。ではブレーキ鳴きというものをどうやって抑えるかもしくは直すか。

結論を最初に書いてしまうと、ブレーキ鳴きは車によって個体差があります。ブレーキ鳴きがよく発生しやすい車というものがあるのも事実です。完全に直すというのは不可能に近いほど厄介なのです。

ブレーキ鳴きというものをまずは考えてみましょう。

まずは素材です。輸入車に乗ったことがある人であればわかると思いますが、輸入車のうちヨーロッパ車は日本車に比べてブレーキ鳴きが発生しやすいです。そしてホイールを見ると、かなりブレーキダストで汚れているのがわかります。一体これが意味するものは何か。

欧州車のブレーキは日本車に求められているものとはちがいます。欧州車は一日の走行距離が長い上、スピードレンジも高めです。なので、ブレーキに求める性能は音よりも性能ということなんです。健全ですよね。対して日本という国は、国土が狭いということもありますが、スピードレンジが低い。絶対的に使用条件がヨーロッパとは違うので、ブレーキに求める性能は静粛性などが入ってきます。制動力はそこそこでもブレーキ鳴きが発生しない方がいいという考え方ですね。これはアメリカもそうらしいです。アメリカでもブレーキ鳴きは嫌煙されるということです。

ブレーキ鳴きの原因はまずは素材です。国産車に使われているブレーキパッドはノンアスベスト。対して欧州車はロースチール。ロースチールのブレーキパッドはブレーキローターを削っていきます。なので、欧州車ではブレーキローターの交換も一般的に考えられている訳です。素材を変えない限り、ブレーキ鳴きが発生しやすくなっているということ。

欧州車のブレーキパッド。厚みも結構なものです。

ブレーキ鳴きの正体を考えてみると、運動エネルギーを熱エネルギーに変換して車を止めるのがブレーキなんですが、この中で完全には熱エネルギーに変換できずに音になってしまう部分もあるんです。これがブレーキ鳴きとなって現れます。つまり振動がでてくるとブレーキ鳴きが発生してきます。この振動を抑えるためにブレーキパッドグリスを塗布するという手段があります。ブレーキパッドグリスを塗布すると、振動をある程度吸収してくれるのです。

上のブレーキパッドに塗布している白いグリスはワコーズのブレーキプロテクターです。

これは効くんですよ。

素材、振動の他にブレーキ鳴きが発生しやすい条件として硬化があげられます。これはドラムブレーキ等でよく起こりえますが、長い間ブレーキを使ってくるとライニング面がカチカチに硬化してくるんです。当然制動力はかなり出るんですが、引き換えにブレーキ鳴きが発生します。こういった硬化の場合はライニング面をペーパーで一皮むいてあげるんです。そうすると、中の柔らかい部分が出てきますのでブレーキ鳴きが収まります。

ブレーキ鳴きを直す方法としてまとめると

1、ブレーキパッドなどの素材をかえる

2、振動を抑えるためにブレーキグリスを適切に塗布する

3、硬化した面をペーパーで削り取る

この3つがブレーキ鳴きを直す基本になってきます。ただ、どれも長期的な面から見ると再発生する確率は高いです。なのでブレーキ鳴きが発生したらその都度処置をするという感じになってくるわけです。

ブレーキ鳴きが発生しない車は発生しないし、発生する車は直しても直しても発生します。ブレーキ鳴きが発生したら都度修理しながら長い目で見ていってください。

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