マツダのボンゴです。エアコンが効かないということで入庫してきました。
症状を確認すると、確かにエアコンが効きません。これがなかなか面白い状態です。
・風量4の時は風は出るけどエアコンのスイッチが入らない
・風量1~3の時はエアコンのスイッチは入るけど風が出ない
なんだこりゃ・・・。
マニュアルエアコンです。風量を調節するダイヤルを操作。風量1~3の時はブロアモーターが動きません。だけど、エアコンのパイロットランプは光っています。
よく観察するとエアコンのマグネットクラッチもオンになっています。
しかし、風量を4にすると風がでます。だけどエアコンのパイロットランプは消灯します。そしてやっぱりエアコンが効きません。
怪しいと思うところはレジスタとヒーターコントロールです。
とりあえず部品を注文する前にいろいろと確認。
まずはヒーターコントロールから分解してみます。中央に制御している基盤がありました。ただ気になるのがエアコンスイッチがオンになるところと、ならないところがある。ということ。
風量の調節が効かないだけならレジスタだけで間違いないと思うけど。
さらに進んで分解していきます。
どうやら風量を回すダイヤルはただの接点っぽい。ここ、あやしい。イグニッションスイッチみたいなものかな?
ここの接点をいじってみることに。
このプラスチックネジを外すと後ろから抜けます。
ロータリースイッチを分解してみました。物理的な接点だけなので、この接点を起こしてやると改善するかもしれない。
しかし、接点を幾度となく起こしてみたりしたけど改善されません。
この時点で、とりあえずヒーターコントロールは除外します。ちなみに親切なのか、このロータリースイッチのみでも部品が設定されています。
でもこのスイッチはある程度修理することができるので、これも除外。
ヒーターコントロールの値段は3万円を超えます。
続いて怪しいというか、交換を前提にしているのがレジスタ。
レジスタを外してみました。レジスタというのはその名のとおり抵抗です。ヒーターやエアコンの風を出すのはブロアモーターというモーター。
モーターの風量を変えるにはどうするか?これは抵抗値を変えて制御します。その抵抗がレジスタ。
これが壊れると風量が固定されたり、風が出なくなったりする。
怪しいところはないかなぁ~。
発見!接点が完全に取れています。何故取れたかは不明なので、このレジスタを修理することはやめて新品を注文。2000円くらいです。
車によってはブロアモーターとレジスタはセットで交換をしないといけない車もあります。ちなみにブロアモーターが壊れて動かない場合は必ずレジスタも交換するようにしてください。
レジスタに問題があってモーターが壊れたら、またすぐに壊れます。
その逆はあまりないので、モーターが動いて風量がおかしい場合はとりあえずレジスタは交換対象です。
マニュアルをみるとそれぞれの抵抗値を計測するようになっています。
この場合、目視で壊れているのがわかるレアなケースです。
レジスタを交換してどうなったか?見事に治りました。ちょっと??だったのがエアコンスイッチもレジスタと若干の連動をしているんだなという点。
3と4の中間くらいにスイッチを調節すると風も出るしエアコンもオンになるハーフの場所がありました。
走行距離も相当なので、部品の限界ですね。ボンゴのエアコン修理でした。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。