車屋さんをやっていると、いろいろな修理依頼が舞い込んできます。僕が自動車整備の現場で働いている中で、マジっすか!?と突っ込みたくなってしまった出張依頼をベスト3にしてみたいと思います。
目次
第3位 ええ!?そのエンジンがかからないの?
電話を受けていくうちに、なんとなーく雲行きが怪しくなって・・・。
エンジンがかからなくて困っている。という依頼で、情報がない車両の場合です。電話をかけてくるのはお年寄りがほとんどです。
家にある車のエンジンがかからないからきてほしい。
具体的に車種を聞いても忘れてしまったといい、当然ナンバーも覚えていない。ナンバープレートの4桁数字を教えてもらえると、端末で車の情報を照合とれるんです。
いつも整備に入れてもらってる車じゃないということで、車種も不明。バッテリーなどある程度の装備をして現場に行くと・・・
なんと車じゃない・・。農業用の機械だったり、フォークリフトだったり、さらには大型の重機のエンジンがかからないなんていう出張ケースです。
これ、車以外のエンジンがかからないっていうと断られるってわかっていて、情報を秘密にしてるんじゃない?って人もいますけど。
そこそこ多い依頼が車以外のエンジンがかからないというケース。
第2位 車を落としてしまった
これは雪国ならではかもしれません。
車を溝などに落としてしまったという電話。かなり多いです。冬じゃなくても月一くらいでヘルプの電話がかかってくる。
一番多いのは側溝にタイヤを落としちゃったというケース。
こういう場合はトラックにブリッジや角材を積んで、牽引ロープなどでゆっくり引っ張りあげるんですが、たまに
「こりゃ電話するまでもなく無理でしょ・・・」
と言わざるを得ない場合があります。
5m下の田んぼにダイブしていたり、がけ下に落ちてしまっていたり。車が横転しているなんていうケースもありました。
こんなのユニック付きのレッカー車じゃなきゃ無理ですよ・・・。という出張。冬になると雪で側溝が見えなくなるので、月に10件近い引き上げ要請がきます。
第1位 ハンドルロックが解除できない・・・
個人的に一番ダメージが大きいのがこれです。
ことの流れはこんな感じでスタートします。
お客さん「車のエンジンがかからねぇんだけど、きてくれる?」
僕「詳しくお聞きしたいんですが、鍵を回すとセルモーターがキュルルルって回りますよね?モーターが回ってる音、しますか?」
お客さん「いや、鍵がまわらないんだよ」
僕「鍵が回らないというと、ハンドルはどうなってますか?ロックかかってますか?」
お客さん「そうだ!それが解除できないんだよ。きてくれ」
電話でものすごく必死にハンドルロックの解除を説明して、一旦は電話を切ってその通りにお客さん自身に解除を試みてもらうも
お客さん「だめだ〜きてくれ」
がくっ・・・・
エンジンがかからない原因はハンドルロックってわかってるのにもかかわらず、それを電話でうまく説明ができないために遠くまで出張に行かないといけない・・。
ハンドルロックを解除するためだけに・・。
ハンドルロックを解除できない人、急増しています。悲しいことなんですが。若い人にも解除できない人がいるし、お年寄りにもたくさんいます。
普段かからないハンドルロックがたまにかかっちゃうと、解除の仕方がわからなくなってしまうわけですね。気持ちはわかりますが、ハンドルロックは自力で解除できるようになることは必須項目だと僕は思います。
以上、びっくりするような出張依頼ベスト3でした。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。