以前ホンダのCB750が車検で入ってきた。新車にほぼ近いような状態でおそらく初車検だろう。
これを車好きのお得意さんが買ってきた。車検を通してくれという。
そつなく車検を通して、無事に収めたわけだけども、先輩がポツリとつぶやいた
「多分あのCBすぐに売っちまうだろうな」
と。何でかと理由を聞いたらとても納得した。まずこのCBを購入したお客さんはかなりの車好き。
家には数台所持をしていてなんと、わが社で唯一の日産GT-Rのオーナーでもある。
そしてバイクもかなり好きな人。
先輩に言わせるとバイクって非日常の乗り物。スーパーカブで新聞配達をしているような人は例外。
それ以外でバイクに乗っている人って、バイクに非日常を求めているわけ。
でもってチョイスしたバイクがCB750。このバイクは相当な優等生らしくて、逆に毎日そつなく商売で使うような使い方をしたほうが良いらしい。非日常を求めてこのバイクを選んではいけないんだと。
なぜなら面白みが無いんだそうです。
扱いにくいじゃじゃ馬とか、ハーレーのような鼓動、単コロのような感覚でも何でもない。
だから車好きな人間には向かないと。先輩は言っていた。
それから1年。本当にお客さんはCBを売ってしまった。理由を聞いたら、やはりつまらなかったと。
CB750はとてもいいバイクだ。しかし通勤など、毎日使うような使い方をすれば100%の威力を発揮するだろうけれどたまにバイクに乗って、現実逃避するような使い方には向かないと。
ちょっと勉強になったなと思った。バイクと非日常か。そうかもしれないね。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。