車のバッテリー交換って、DIYでもお手軽にできるので、車に詳しい人なら自分で交換する人も多いと思います。
しかし、バッテリーの交換は一歩間違えば車両火災にもつながりかねないことをご存知でしょうか?
実際に自動車メーカーからも取り扱いについて注意喚起が出ています。
バッテリー交換時のトラブルなどを改めて紹介してみます。
目次
バッテリー交換でナビが壊れるケース
まず気を付けないといけないことは、バックアップです。
バッテリーを交換する時に、完全に電源をシャットアウトすると、まさかのカーナビが壊れることがあるんです。
バッテリー交換で、ナビが壊れる?そんな事ってあるの?と思う人もいるでしょう。でもこれは事実で、何度か遭遇したことがあります。
ナビがどのように壊れるかというと、HDDナビが壊れたことが数回あります。HDDをバッテリー交換の前後で読み込めなくなるというトラブルです。
なので、バッテリー交換前には可能であればバックアップ電源を用意しておく事。
今はシガーソケットにさすタイプや、このようにクランプ式のものがお手軽に手に入ります。できる限りバックアップを取りながら交換するようにしてください。
バッテリー交換前と後で、エンジンやミッション不調に・・
続いてが、バッテリー交換前と後で、エンジンやミッションが不調になってしまうケースです。
例えばアイドリングが不安定になったり、ミッションのシフトアップのタイミングがいつもよりおかしくなったり・・・。
今の車は絶えず学習をし続けています。オーナーの運転の癖などを吸収しながら学習しています。この学習値がバッテリーを交換すると、リセットされてしまいます。
もちろんある程度の距離を走ることで、学習をして元にもどりつつありますが、交換したばかりの時は不調に陥ることがあります。
これを回避するのもやっぱりバックアップを取りながらのバッテリー交換です。
バッテリー交換で車両火災に・・・
これはメーカーからも注意喚起がされています。
バッテリー交換で気を付けないといけないことは、もちろん作業中のショートもありますが、それだけではありません。
交換が終わった後、車両火災になるケースもあります。それは何が原因なのかというと、ステーの取り付けが不適切なときです。
バッテリーの取り付けって、U字フックのようなもので車両に固定されています。このU字部分が、きちんとした位置におさまっていないと、走行中にステーが外れることがあります。
特に、バッテリーが見えにくいところにある車両は気を付けないといけません。
走行中の振動でステーが外れると、バッテリーが動いてしまい、プラス端子とボディがショートしてしまいます。これが車両火災に原因につながります。
バッテリー交換は気を付けないといけません。
バッテリーの重さを知ってますか?
バッテリーの重さってご存知ですか?
自分でバッテリーを交換したことがある人は、体感的にバッテリーが重たい部品だということはご存知ですね。
実際どのくらいの重さかというと、GSユアサのバッテリーエコ・アールだと、50B19のサイズで9.5kg。ミニバンなどのバッテリーの95D23サイズだとなんと17.5kgです。
エンジンルームの高い位置に10kg~20kg近い部品が、たった一本のステーで固定されているわけです。
ステーが外れるとバッテリーが動いてしまい、ボンネットや他の金属部に干渉してショートしてしまいます。
たかがバッテリー交換ですが、気を付けないといけないわけがここにあります。
もちろんバックアップが取れなかった場合、最低限でもパワーウインドウの設定やラジオ・時計を合わせることを忘れないでください。
そしてよくある失敗なのは、ナビにバックカメラが連動してある車。再設定しないとバックに入れてもモニターに映らなくなるので注意してください。
以上バッテリーにまつわるトラブルでした。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。