古い車にたまに起きる、考えられないバッテリー上がりの原因とは何か?

ごくまれにこういうことってあるんだよねという故障。

今までで遭遇したのは2回だけで、内容は車のバッテリーが上がっちゃうという相談なんです。

新しいバッテリーに交換したのにあがってしまう。特に半ドアにもしてなかったし、ライトもつけっぱなしにしてなかったという。

今回の車は軽トラックのサンバーでした。

見ての通り、電子制御にすらなっていないキャブ車です。

この手の車って、そもそもインジェクションに比べて電気系統も非常にシンプルです。暗電流だってほとんどない。

あったとして、ラジオの時計位ではないかなと。

この時代の車って、バッテリーテスターでバッテリーを点検して要交換となっていてもそのまま使い続けることができちゃうくらいシンプルです。

それが上がってしまう。

預かってみて、暗電流を計測するも問題なし。

やはり何かを点けっぱなしにしていたんじゃないのかと疑いたくなってしまうほどです。

バッテリーが上がった原因がちょっと考えられないものだった

バッテリーがなんで上がってしまったのか?その原因は意外なものでした。

よく見ていてください。

キーオフですね。

鍵を一段階右へ回してACCです。

あれ?

さらにイグニッションON。

!!??

これで全てがつながりました。

この車、キーをOFFにしなくても鍵が抜けちゃうんです。

普通、車の鍵ってキーをOFFの位置にしないと抜けないですよね?

それがどういうわけか、すべての位置でキーが抜きさしできてしまう。うまい具合に鍵が減っているのか、メインシリンダーが減っているのか?

どちらかでしょう。

つまりこういうことでした。

オーナーは車を止めてキーを抜いたと思っていたんですけど、もしかしたらエンジンを停止した後、ACCやIGの位置でキーを抜いてしまっていた可能性があります。

こうするとACC電源やIG電源がつながりっぱなしになるため、暗電流が跳ね上がってバッテリーが上がってしまう。

本人さえ気を付けてくれれば、このまま使い続けることもできます。が、危ないからキーをシリンダーごと交換したほうが無難ですね。

見たところ、キーもスペアキーっぽいですからね。

まさかのバッテリー上がりの原因がキーがどこの位置でも抜けてしまうというものでした。

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