ちょっと注意喚起です。
エンジンがかからないという依頼を受けて、修理をする際にスズキ車のとある年代は注意が必要です。
この車両もそうで、エンジンがかからないという事で搬入してきました。
オーナー曰く、何をやってもエンジンがかからない。セルが回らないということでした。
考えられる症状をシミュレーションして、リビルトのセルモーターの値段も聞いておきました。
すると、アイドリングストップとそうでない車とでは、価格差があるという。この時点で、アイドリングストップ、もしや・・・。と思って、車体番号でリコール検索をしてみました。
この車体に限ってはサービスキャンペーンやリコール、保証延長などなにも残っていませんでした。
どうやらなんとかエンジンが始動できて、工場へ運ばれてきました。
現車を確認したら、プッシュスタートです。
そして、症状が出ていません。
故障診断の基本は症状の再現から。先走ると、失敗します。
ダイアグノーシスを見ると、故障コードが入っていました。
B1162 ステアリングロックユニット内部異常
やはり。
この時点で、一番怪しいのはオートステアリングロックユニットです。
症状の再現をひたすら繰り返して、セルモーターではないと断定。
オートステアリングロックの故障とセルモーターの故障は似ています。症状を再現出来れば、大丈夫ですが、OBDを繋げないとセルモーター不良で誤診をする可能性がでてきますので要注意。
一番の問題は、オートステアリングロックユニットは21600円もする高価な部品なのに対し、サービスキャンペーンが出ていない車も壊れるという事です。
保証対象を拡大してほしいよなと思ってしまう次第でした。
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ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。