クリーンディーゼルの目下の悩みは2つあります。1つはインジェクターなど燃料系統の不良。もう1つはDPFの目詰まり、交換です。
ここにきてそのうちの1つが解消されるかもしれません。
出光から画期的なエンジンオイルが開発されました。端的にまとめると灰を出さないエンジンオイルを開発し、それによりDPFの長寿命化が見込めるということです。
以下、詳しく書いてみます。
今のクリーンディーゼルエンジンの特徴は、高圧のインジェクターを使って、きめ細かい噴射制御をしています。
真っ黒な排ガスを出していたころに比べると、排気ガスは非常に奇麗になりました。
これはエンジンもさることながら、軽油の成分も昔と変わりました。さらには排気ガスをDPFという大きな触媒を使って処理しています。
その為、エンジンオイルの管理は非常に大切になります。
クリーンディーゼルには従来のCFというグレードではなく、DL-1やDH-2という専用オイルを使わないといけません。
そして、クリーンディーゼルの性格上、燃料希釈が起きやすいのでオイル量は厳守となっています。
DL-1やDH-2というのは、DPFを保護するためのオイルでもあります。それでも、長年使ってくるとDPFが詰まってくる。走行中清浄作業をする必要があり、最終的には交換をしないといけなくなることがあります。
DL-1やDH-2のオイルには清浄性や耐摩耗性を向上させる添加剤として金属添加剤が配合されています。。これらの金属添加剤は使用過程で灰となって、DPFを詰まらせます。
今回出光が開発したアッシュフリーはこの灰を出さないオイルなんです。
つまり、DPFの長寿命化、再生回数の低減が見込めるわけです。
DPFって交換すると軽く30万近くかかる車だってあるんです。非常に高価な部品で、中身を分解して洗浄できることもあれば、完全に目詰まりして中のハニカムを押し出してきていたりすると交換しないとだめです。
アッシュフリーオイルを使うことで、これらの問題がなくなっていくということ。
DPFに非常にやさしいオイルなので、これはある種ブレークスルーでもあると言えます。
これはDPFの強制再生を表示しているのにかからわず、途中でやめてしまった車。するとエンジンチェックランプが点灯して、ボタンによる手動再生ができなくなります。
この辺りの知識に疎い人が乗ると、途中で強制再生を辞めちゃう人がいるんですよ。結果、どうにもならなくなりピットイン。
今までこういうトラブルが非常に多かったです。これが緩和されるかと思えば、今すぐにでも出光のアッシュフリーにオイルを切り替えたいくらいです。
その位目の付けどころがいいオイルなんです。
さらに出光のDH-2に比べるとデポジットも低減できるということで、これまた壊れやすいEGRも長持ちさせることができるようです。
オイル側からこういったアプローチをしてくれるのはうれしいですよね。是非試してみたいオイルです。
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ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。