今日ですが、一見さんがやってきました。
要件はバッテリーを点検して欲しいというものでした。話を聞くと、昨日車を動かそうとしたらエンジンがかからないで近所の人にブースターでかけてもらった。
そこから3時間くらいエンジンをかけっぱなしにしてあるけど、どうなのかという相談。
車はアルトです。
早速バッテリーテスターを繋いでみると、この状態。
充電量は87%で、健全性も57%という結果になっています。
簡単に説明すると、100%の性能が57%まで落ち込んできているバッテリーです。電気を6割くらいしか貯められない状態になってきてると言えばわかりやすいですね。
6割しか貯められないバッテリーに87%の電気が入ってますよと。
車検ステッカーをみると、今年の夏だったので、多分このまま使い続けることができるのではないかなと。お客さんに伝えました。
そうしたら、魔法のランプのようなものが付いたからそれもみてくれと言われました。
うちの会社には1度も入庫した事がない車で、メンテナンス状態がまったくわかりません。
アイドリングストップしている時に、警告ランプがパッとついてることを言ってるのかなと思いましたが、オイルの状態を追加でチェック。
すると・・・
こ、これは・・・・・。
近年稀に見るヤバさ加減です。
ゲージを拭いてもう一度差し込むとこの有様です。ほぼオイルが入ってない・・・。
オイルフィラーを外すと・・・・すごいスラッジ。
隙間から見えるスラッジ・・・。きっとヘッドカバーを開けたら中は真っ黒のスラッジだらけですね。
この状態でもアルトのエンジンは嫌な異音一つせずに頑張っていました。
興味があったので、このまま整備を請け負ってカバーを開けてみたくなりました。が、遠くに帰らないといけないというので、とりあえずオイルを補充。
これでVVT絡みの故障コードが入ってこないことがすごい・・。
オイルを入れてしばらく回しただけで、オイルはすでにこんな色です。
この手のエンジンは、フラッシングを急に行うと油路がつまることがあるので、ひとまずこの状態で乗りながらフラッシングをして、1ヶ月後の車検の時にオイルとフィルターを交換してくださいと伝えておきました。
走行距離は6万キロオーバーでしたが、オイル交換のステッカーが貼ってない・・。
一体最後にオイルを変えたのはいつなんだろう？
一見さんで、ひきつづきの整備を希望されなかったので、応急処置だけとなりました。
フラッシングは遅効性のものが安全です。
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ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。