今世界的にアドブルー(AdBlue)がなくなっています。
アドブルーというのは、尿素水のことです。クリーンディーゼルのSCRシステムによる触媒に噴射することで、NOxを低減させるためのものです。
今のディーゼルエンジンの多くに採用されているシステムで、なくなるとエンジンが始動できなくなります。
アドブルーは走行中に触媒に噴射する為、少しずつ減っていくので補充が必要です。
どの位走るとアドブルーはどの程度減るのか?
この車は排気ガス中の窒素酸化物を低減するために、AdBlue(アドブルー)=尿素水を使用しています。 尿素水は走行に伴い消費されるため、以下のことにご留意ください。 約700km走行すると、 尿素水を1L消費いたします。 通常、 満タン状態から約8,000km走行すると、 尿素水の残量がなくなります
トヨタHPより引用
トヨタによると700kmで1L消費と記載されています。
マツダのスカイアクティブDはアドブルーを不要なクリーンディーゼルですが、それ以外のディーゼルエンジンの殆どに、SCRシステムを採用しているため、アドブルーが必要になります。
そして今、世界情勢で、中国から始まりアドブルーが世界的に足りなくなってきています。
問題なのは、運輸業界です。大型トラックなどにももちろん使われています。更には除雪車などにもアドブルーは必要になってきています。
現在のアドブルーは需要と供給がくずれてしまい、価格が10倍以上の高騰を続けています。
目次
これから供給されるアドブルーには要注意!
サプライヤーの人に聞いたら、今高値で取引されているアドブルーですが、もう少ししたら市場にいろんなアドブルーが出回ってくるようです。
その中で粗悪品が混じってくるので注意してくれと言われたので、注意喚起として書いてみます。
アドブルーには工業用、農業用、自動車用などの種類があります。
この中で、自動車用というのは非常に高い尿素32.5%、純水67.5%の比率で作られています。
きちんとしたアドブルーが供給されて、車にいれられればいいのですが、そうでないものが出回ってくるとどうなるのか?
例えば農業用などは、固結防止の添加剤が加えられており、それらを車に使う度どうなるか?
答えは触媒が壊れるということになります。
DPFに始まるディーゼルの触媒が壊れると、交換費用は一般的に30万円を平気で超えてきます。
今のクリーンディーゼルを支える触媒というのは、非常に高価な部品なんです。
この触媒が、粗悪の尿素水を入れると壊れてしまうわけです。
今は高額取引でも安心のブランドを選んで
では、どうすればいいか?
現在高品質のアドブルーは高値で取引されています。これが、しばらくすると粗悪品が混じってくるので、安いものも買えるようになります。
しかし、それら格安のアドブルーは買わないでください。
きちんとした部品屋さんから出ている、高品質のものだけを使うようにお願いします。
ネットで買おうとすると、粗悪品をつかまされる可能性があります。
どこを判断して見極めればいいかというと、きちんとしたブランド品を使う事。これにつきます。
アドブルー代をけちってしまい、高額な触媒を壊してしまえば本末転倒です。
日本でも尿素水を作っているので、海外から出回ってくる粗悪アドブルーの使用だけはよく見極めてください。
これを機にある程度通常に流通するようになったら、年間走行距離分のアドブルーを確保しておくのが一番賢いかもしれませんね。
まさかアドブルーが供給不足に陥るとはみんな思っていなかったところなので。
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ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。