新型ハリアーがバカ売れ状態です。新型車がデビューすると、今までの車とどこか変わったところがないかなと、探してしまいます。
ハリアーの説明書にちょっと気になったところがあったので、取り上げてみます。
ふと各交換部品のメンテナンスサイクルを確認していたら、エアコンフィルターの事が書いてありました。
ハリアーの取り扱い説明書には、エアコンフィルターの交換時期を以下のように記載しています。
20000kmごと。ただし12ヶ月を超えないこと。
さらに大都市や寒冷地などでは走行距離が10000kmとされています。
エンジンのエアクリーナーって、エンジンの吸入空気を取り入れる部分のフィルターです。エアコンフィルターというのは、車外から車内へ空気を導入する通路に設けているフィルターです。
エンジン側のエアクリーナーの交換時期は一般的に5万km前後。しかし、ハリアーのエアコンフィルターはシビアな場所だとなんと1万kmで交換推奨となっています。
その理由は何故か?
エアコンフィルターを交換しないと、その先にあるエバポレーターにゴミが溜まったりします。エバポレーターにゴミがたまると、除湿時の湿気でフィンをどんどんと詰まらせていき、最終的には詰まってしまいます。
エバポレーターにゴミが堆積すると、腐食が進んでガス漏れの原因にもなります。つまり、エアコンフィルターを交換する、しないでエアコンの寿命が変わってくるということになります。
さらに、ハリアーに搭載されているエアコンの冷媒は、新冷媒のHFO-1234yfが採用されています。従来のR134aに比べると、冷媒の値段が高いのです。
つまり壊れたときの修理代が、今までのエアコンよりも高くなるわけです。
こちらは8万kmほど使われたワゴンRのエアコンフィルターです。
エアコンが効かないということで、見てみたら風が全然出てこない・・。フィルターを外してみるとこんなに詰まっていました。
風が通り抜けないといけないところが、これだけ目詰まり起こしているので、そりゃ風は出てこないわけです。
エアコンが効かないという車が入ってくると、全てフィルターもチェックしますが、大半はこんな状態のものが多いです。
定期的にフィルターを交換していれば、ここまで目詰まりを起こしていません。このワゴンRはやっぱりエバポレーターからもガス漏れを起こしていました。
ゴミが付着して、そこから腐食してガス漏れというパターンです。
少し前の新車から、エアコンガスが新冷媒に変わりつつあります。
トヨタは積極的に新冷媒を採用していますし、マツダ車も切り替わっています。ダイハツも新型のタントから新冷媒を採用していたので、出たばかりのタフトもそうかなと思っていたら、タフトは違いました。
出てくる新車のすべてが新冷媒に変わっているわけではないようです。
いずれにしろ、エアコンを長持ちさせるためにもエアコンフィルターの交換は有効です。フィルターを交換することで室内のエバポレーターを守ってくれます。
エバポレーターがガス漏れを起こすと、作業性の悪い車などはインパネを脱着しないと交換ができない車種もあります。
コンデンサよりも交換工賃がかさむことだってあるので、エアコンフィルターは自動車メーカーが毎年交換しようとしているので、それに準じて交換をお勧めします。
風も強くなるし、カビ臭さも軽減できるし、エバポレーターも保護できます。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。