最近外車がたくさん入ってきたので、エンジンオイルの話になります。
欧州車と呼ばれる、主にヨーロッパ諸国の車達。
ACEA (European Automobile Manufacturers’ Association) 規格は、欧州自動車メーカー協会によって策定された規格で、主に欧州での自動車メーカーによるエンジンオイルの性能要件を定義しています。
これに対し、API (American Petroleum Institute) 規格は、アメリカ石油協会によって策定された規格で、主にアメリカの自動車メーカーによるエンジンオイルの性能要件を定義しています。
ACEA規格とAPI規格の主な違いは、車両メーカーによるエンジンオイルの条件の違いによるものです。欧州車とアメリカ車は、エンジン設計の違いや排気ガス規制の違いなど、異なる要件を満たす必要があるため、その要件に合わせた規格が設定されています。
また、ACEA規格はより厳しいテスト基準を定めており、欧州の厳しい状況下での性能要件を反映しています。一方、API規格は、アメリカの一般的な運転条件に合わせたもので、ACEA規格よりも緩い基準を持っています。
欧州車用オイルって、5W-40という粘度が多く使われています。
欧州車メーカーが5W-40粘度オイルを使用する理由は複数あります。主な理由は次のとおりです。
1. 最適な保護と性能:5W-40粘度オイルは、低温下でも流動性が高く、潤滑剤がエンジン内で速やかに循環するため、冷間始動時の摩擦や摩耗を効果的に防止できます。また、高温下でも安定した粘度を保持し、高い酸化安定性を持っているため、高温・高負荷時のエンジン内部の摩耗を減らし、エンジンの寿命を延ばします。
2. 環境対応性:欧州では、車両排出ガスや燃費などの環境規制が非常に厳しいため、車輌メーカーはエンジンオイルによる燃費向上や排出ガス低減にも注力しています。 5W-40粘度オイルは、エンジン内部の摩擦低減や効率的な潤滑により燃費改善に貢献し、また、低灰分化オイルを使用することで排出ガス低減にも寄与しています。
3. 多様な車両に適合:5W-40粘度オイルは、低温から高温までの幅広い温度範囲で使用できるため、欧州車のさまざまな車両に対応できます。欧州車は一般的に高出力のエンジンが搭載され、高速道路での長時間運転が多いため、高温環境での性能を特に求めることが多いため、5W-40粘度オイルが採用されることが多いです。
向こうは日本に比べて、エンジンがハイパワーであること。
寒暖の差が日本より大きいこと。高速道路など高負荷の長時間運転が多いこと。
こういった条件が求められるため、低音流動性が優れて油膜も厚い5W-40が採用されているということですね。
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ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。