夏なので、エアコンの故障の相談が急増します。結構多いのが、実は前から壊れていて、夏でエアコンを使うようになってからわかったというパターン。
いきなりエアコンって壊れることもあるけれど、実はすでに故障が始まっていたりします。ガスリークとかはその最たるものですね。
エアコンのガスが減ってきたら、効きが悪くなります。
エアコンのガスって、目視やゲージマニホールドでどの程度入っているかが、今の車だとわかりません。サイトグラスがあればある程度参考にはなりますけど・・。
エアコンガスの量って、入れすぎてもダメなんです。圧力が上がってしまい、コンプレッサの駆動をカットする制御が入ります。
なので、エアコンのメンテナンスステーションと言った、高価な機材を持ってる会社であればガスを一旦回収して内部をクリーニング。
そして、規定量のガスを封入といったフローができるわけです。
話をタイトルに戻して、エアコンの添加剤をスタンドで勧められた。これって効果があるの?という相談をたまに受けます。
そもそもエアコンの添加剤っていうものはなんなのか?
これはエアコンコンプレッサのオイルになります。冷媒を圧縮しているコンプレッサって、仕組みを簡単に想像するとエンジンみたいなものなんです。
エンジンも混合気を圧縮して爆発させて動力を得ています。
エアコンコンプレッサはエンジンのように動力は生みませんが、エンジンからの動力を利用して冷媒を圧縮しています。
その駆動には潤滑油であるオイルが必要不可欠です。
エンジンオイルのように、定期的に交換しているかというとそうではないですよね?
エアコンコンプレッサのオイルって、冷媒であるガスと混ざってコンプレッサを潤滑しています。
エアコン添加剤は、このコンプレッサオイルのことを指すんです。
では、エアコン添加剤は効果があるかどうか?というと、これはあるといえます。僕も試して動画にしましたが、主に2つの効果があります。
・エアコンがより冷えるようになる
・コンプレッサの駆動がスムーズになるため、燃費が向上する
実際に温度計で計測してみたので、効果はあると言い切れます。ただし、エアコン添加剤にも種類があるのでその全てがどうかというと微妙です。
僕が使うのはワコーズのパワーエアコンプラスですが、これは試した車に全て効果が出ました。
この前もコンプレッサに異音が出ていたインプレッサに入れてみたら、驚くほど異音が静かになりました。
エアコンガスって経年劣化で少しずつ減少していきます。
ガスだけを補充すると、オイルも抜けているのでコンプレッサの潤滑が追いつかなくなります。エアコンガスを補充するのなら、エアコン添加剤をいれるといいです。
エアコンガスと高性能コンプレッサオイルが一緒になっているので。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。