車はある程度使い込んでくると、各部がやれてきます。ボディーからギシギシ音がしだしたり、段差を乗り越えたらガコガコ音がしだしたりする。
毎日乗っている車からそういう異音が発生しだすと、気になってしまうと耳から離れなくなっていやだなって。そういう相談はかなり多いです。
足回りからの異音ナンバー1といえば、スタビライザーのリンクロッド。ロッドにガタつきがでて、ガキンガキン音がでる。これは比較的安い値段で修理が可能です。
問題はショックアブソーバーからの異音。
本日もムーブに乗っている人から、乗り心地がうるさくなってきたらショックを交換するとどのくらいかかるか見積もってくれ。という依頼があり、端末でさっと見積もりしたら絶句していました。
結果を書くと、通常の工賃で計上するとショックアブソーバーとそれに付随する部品を総取り替えすると軽自動車でも10万円コースがザラです。
ショックアブソーバーにはストラットタイプだとスプリングがついて、カバーがあってアッパーマウントがつきます。
アブソーバーだけだと15000円くらいですが、アブソーバーアッセンブリだと25000円くらいになる。1本です。
ただし、アブソーバーを交換するのであればアッパーマウントなどもぜひ新品を使って欲しい。そうしないとせっかく新品のアブソーバーを入れたとしても、費用対効果が薄すぎます。
乗り心地を求めてアブソーバーを交換するのであればいいんですが、異音を修理するという目的でショックアブソーバーを交換するのであれば、まさに付随する部品は全部交換しないと意味がありません。
それを計算すると10万円コースになるのです。
値段を聞いた途端、すぐに顔色が変わって
「考えておく」
という人が大多数です。そこまで本格的にお金を出さなくても、なんとかしたい。という気持ちがあるんでしょう。
純正の乗り心地をスポイルするのであれば、社外のショックアブソーバーを1台分買ってしまうのがお安く上がります。ただし乗り心地は大きく変わる。
純正アブソーバーとの価格差で、アッパーマウントなどは新品を取り付ければ異音ということであれば、結構改善されると思います。
足回りの異音でショックアブソーバーを交換するのは思った以上にお金がかかります。でも交換する醍醐味がかなりある部品でもあるんですよね。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。
コメント
確かに、そうですよね。
ショックの交換は、とても費用がかかってしまいます。
ただ、交換前と交換後では、劇的に乗り心地が変化するのもショック交換の醍醐味でもあると思います。
ちなみに、うちのスペーシアですが、嫁に内緒でショックをKYBのニューSRスペシャルに交換してあります。
嫁は、気がついてないですが(笑)
スペーシアの純正ショックは、街乗りではまだいいのですが、高速では全くと言っていい程、挙動が落ち着かない(涙)
交換後は、乗り心地は少し固くなりましたが、車の安定感は抜群に良くなりました。
当然、アッパーマウントやダストカバーも交換しました。
結果としては、交換して良かったと言えます。
純正にこだわらないのなら、社外品の物に交換して、費用を抑えるのもありだと思いますね。
それと、この記事の内容とは異なるのですが、スペーシアのリコールでベルトを対策品に交換と言うのが出てて、うちのスペーシアも対象だってので交換してもらいました。
いつも通り、友人の整備工場で交換してもらったのですが、交換後トラブルが発生しました。
それは、ベルトテンショナーステーが曲がって、異音が発生!
ベルトの鳴きが嫌なので、少しきつい目にベルトを張ってもらったら曲がってしまったのです(涙)
交換後のベルトの張りを自分でも確認したのですが、確かにきつい目ではありましたが、全くたわみがないと言う訳でもありませんでした。
ベルトの張り過ぎでベアリングが駄目になるのは聞きますが、ステーが曲がるとは…。
コストダウンや軽量化に走り過ぎてるのではと思ってしまいます。
友人にこの事を伝えると
張り緩い(鳴く)←適度な張り→きつい(ステーが曲がる)
何件か、この症状が出てるらしいです。
これは、リコールに当たる様な気がしませんか?
MHOさんは、どう思いますか?
コストはかかりますが、オートテンショナーを使ってくれてたら、余計な出費を抑えられたのに…(涙)
嫁に事情を説明して、修理代をもらわないといけないのに(涙)
追記
スペーシアですが、友人の修理工場に持って行く前にもう一度テンショナーの点検をしようと思って現状確認した所、さらにテンショナープーリーの傾きが増してました。
そこで、プーリーに付いてる14ミリのナットを確認した所、なんと手で回るではないですか!
原因はここだったのかと増し締めした所、途中から急に手応えが軽くなり、プーリーが脱落…。
おっと、ここは逆ネジかと思って脱落したプーリーを見てみると、なんとステーとプーリーを繋いでるシャフトが破断…。
根本から折れてしまいました。
ただ今の走行距離(36000㎞位)
車歴は5年4ヶ月位
いくらベルトを張り気味にしたからと言っても、これは…。
ちなみに、プーリーには問題がなく、ステーも問題ないように見えます。
今日、トヨタの配送が終了後に、キャリアカーで友人の工場に持って行くつもりです。
自走出来ないので!
その時に、新旧の部品を比較して、何故折れたのか確認してみようと思います。
※また、記事の内容と違う事を書いてしまいました。
すみません。
MHOさんの意見が聞きたかったもので…。
ウォーターポンプベルトのリコールですね。昔三菱の軽自動車に積んでいたエンジンもベルト鳴きが出るものがありました。メーカーから、ブラケット類を対策品に交換しろなどいろんな方策が出されましたが、ダメなエンジンもありましたよね。
構造上の問題を抱えてる可能性もありますよね。整備士的にはベルトの張りは弱めに張りたくなる気持ちがありますね。
やはり強めに張るとベアリングをダメにするので、徐々に張りを強くしていく手段を使う整備士が多いですね。
オートテンショナーもいいんですが、オートテンショナーなのにベルト鳴きが発生するエンジンもあり、それはそれで修理代がかさんでいやですよね。
取り外した新旧部品の比較をしてみたいですよね。形状がどの程度変わっているのかがポイントですよね。
スペーシアの原因分かりました。
ステーにテンショナープーリーを取り付ける為のシャフトが溶接されてるのですが、その溶接が外れてシャフトが回転。
そして、金属疲労によりシャフトが破断。
その事によって、プーリーが脱落したと思われます。
ステーとシャフトの溶接ですが、溶接の量が少ない為にベルトのテンションに負けて取れたと思われます。
そして、今回交換してもらったステーですが、明らかに溶接の量が多くてなっていました。
部品自体は変わってなかったですが、溶接の量を増やして対策した様に思われます。
出来るなら、MHOさんに画像を見てもらいたかったです。
それは部品製造に問題があったということですね・・