メンテナンスパックとは

ここ最近になっていろんな所からメンテナンスパックというものが販売されてきました。メンテナンスパックとは一体何か?これは前払い整備代金システムであります。前払いというとちょっと印象が悪くなっちゃいますね。料金的には断然お得です。

そもそもメンテナンスパックというものが出始めてきた理由を考えると、

「ユーザーを囲うことが出来る」

これに尽きると思います。例えば新車を購入して3年間の車検付きのメンテナンスパックを新車価格と一緒に買ってもらう。こうすると、乗用車で初回車検が3年であれば、最初にお金をもらっているのでタダで受けることができるわけです。車の点検は新車1ヶ月、新車6ヶ月、法定12ヶ月、法定6ヶ月(18ヶ月目)、法定12ヶ月(2年目)、法定6ヶ月(30ヶ月目)、車検という順番で行われます。車検を含めると計7回の点検整備があるわけです。これらの基本料金を前払いしてもらう。これがメンテナンスパックです。

メンテナンスパックのメリットとして、通常の整備基本料金よりも割り引かれてお得感があるということです。実際に、計7回の整備代金の基本料金の合計から2、3万円くらい安いケースもあります。こんなに整備代金を安売りして販売店にメリットがあるのか。

それがあるんですよ。なぜなら、相当車に対して慎重な姿勢をもつユーザーでない限り、すべての定期点検を依頼してくるケースは稀です。うちの整備工場でも10人に1人いるかいないかくらいのレベルです。定期点検の電話案内をしていると、

「じき車検だからいいや」

「この前6ヶ月点検したから12ヶ月点検はやらなくていいよ」

といったお断りを受けることがよくあります。ですが、メンテナンスパックであれば、前払いで頂いているので、入庫しないとお客さんが損をしてしまうわけです。よっぽどの理由がない限り入庫を拒む人はいなくなる。つまり、ある程度安売りをしても、それだけの回数を入庫してもらえるメリットがあるわけです。

メンテナンスパックにも多数種類があり、交換部品のなかでオイル交換もコミコミになってるケースもありますし、整備基本料金だけの場合もあります。追加整備が出てきたら、それに対する工賃と部品代は別途発生する仕組みです。なので、ブレーキパッドが減っていたら、交換するには有料になるということです。

これらのことを考えると、車に詳しくないユーザーであれば、メンテナンスパックに加入するメリットは大きいと思います。ですが、知識があって、DIYである程度整備できる人であるとあまりお得感がないかもしれないです。

メンテナンスパックの工場側からの本来の目的は「ユーザーを離さないこと」整備代金を前払いしておいてもらえれば必ず車検も入庫してくれるということですからね。

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