電子制御式ブレーキ(EBD)付きのABSについて

電子制御式ブレーキ(EBD)付きのABSについて

EBDとは何か?これは電子制動力配分制御というものです。
これが付いたABSについての解説をしたいと思います。

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簡単に解説すると、ABSも第二世代に入ってきたということになりますね。
今までのABSというと、どうでしょう?

時速が10km/h以上出ていないとABSが作動しませんでした。
これが、理論上車速0km/hの状態でもABSを効かすことができるようになったということですね。

それによるメリットやデメリットなどを紹介。

一番変わったのが、車輪速センサです。
従来の車輪速センサはパッシブセンサと呼ばれて、EBDつきのABSはアクティブセンサと呼ばれるようになりました。

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従来型のパッシブセンサはこのようにドライブシャフトやブレーキドラムの内部や外側などに、突起を持たせたリングを備え付け、それを車輪速センサで回転数を検知していた。
まぁクランク角センサと似たようなものですね。
なので、ある程度車速が出てこないと、センサが検知しづらかった。これが時速10km/h以上でないとABSが働かなかった原因です。

このパッシブセンサが最近になって廃止されてきた。

コレに変わるアクティブセンサとはどういうものか?

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ハブに内臓されるようになりました。従来のパッシブセンサのように突起を持ったリングは備えつけていません。
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このように中に円盤のようなものが入っている。
これが、実は磁石と考えてください。しかも細かくNとSを順番にくっつけた円盤の磁石。

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これを車輪速センサで拾います。従来のパッシブセンサは突起がきたら車輪速センサの磁力で捕らえていた。突起を感知→次の突起を感知→その次の突起を感知
時速10km/h以上のスピードがでないとABSのコンピューターは認識ができなかった。

これを円盤化した磁石を用いるとどうなるか?
車輪センサは、N極・S極の判定を行うようになっています。
つまりひとつの磁力の変化
N極感知→S極感知
これだけで、ECUが車輪が回っていると正確に感知させることが出来るようになった。なのでこれだとスピードが出ていなくても車輪が回った。

ABSを働かせなさいということで時速0km/hでのABS作動を可能にしたということです。

ここまでは、ほうほう車もそこまできたか。と感心してしまう。

困ってしまうのは故障時です。

アクティブセンサは非分解式となるため、全てASSYでの交換が必要になるということ。

アッセンブリーの交換です。

この場合はもしハブのベアリングにがたが生じてベアリングを打ち換えたい。
となったとします。ベアリングを打ちかえることは厳禁。できないんです。ハブASSYの交換となってしまいます。
ハブのベアリングすら打ちかえることができなくなってしまったのですね。

このアクティブセンサ方式は、これはトヨタを例に挙げていますが他のメーカーもかなりの確立で採用し始めています。
ということは、自動車整備においてハブベアリングの交換という項目がなくなりつつあるということかもしれない。

高制御なのはいいけれど、故障したらやはり高額な修理になってしまう。ということですね。
車輪速センサが壊れたら、パッシブセンサの従来であれば車輪速センサだけ交換が可能だった。
でもアクティブセンサになるとハブごと交換。

ということで、本日はEBD付きのABSについてのお話でした。

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