どーですか?
恐怖のタイミングベルト切れです。
以前5万キロくらいのアルトワークスのF6Aのタイミングベルトが切れたとお伝えしました。
で、この車は8万5千キロのホンダのアクティです。
軽トラックね。
軽トラックと侮るなかれ、ヘッドを下ろすのは大変なんですぞ。
で、タイミングベルトというものは
クランクシャフトとカムシャフトのそれぞれの回転のタイミングを合わせているベルトです。
クランクシャフトが2回転する間にカムシャフトは1回転しかしないんですよ。
それを歯のついたコグベルトでスプロケットを介して
回転して同調させているんですが、こいつが切れたらやばい。
ピストンが上死点まで上がったところで
カムとクランクのタイミングがずれるとバルブがリフトして
ピストンとバルブが接触してしまいます。
バルブクラッシュというんですが、こいつを修理するとなると
シリンダーヘッドを下ろさないと駄目。
最低でもバルブは打ち換えないといけないからね。
車によってはバルブが曲がってヘッドから抜けなくなっちゃうのもあるんですよ。
そうなったら下手したらバルブガイドで抜ければいいけど
駄目ならヘッドすら交換になっちゃう。
で、こんな重要なベルトですが
説明書には10万キロで交換と書いてあります。
でも実際は10万キロ持たないで切れるケースもままあります。
MHOがお勧めするタイミングベルト交換時期は
普通にオイル交換と冷却水の交換サイクルを守って
10年7万キロ
といったところ。オイルを換えていないとエンジンに抵抗がでるから
ベルトに負担がかかる。
冷却水を換えていないとウオーターポンプを駆動しているエンジンは
錆でベルトにこれまた負担がかかって切れてしまうというわけですね。
だから10万キロを待たないでタイミングベルトは交換したほうがいいよ。
で、タイミングベルトって実際どうやって切れるの?
ということを今回はレポートします
まぁ見ての通りど派手にぶっちぎれちゃっているんですが、
タイミングベルトはまずコマが欠ける様に亀裂が入ります。
そしてコマ欠けが起こって写真のようにぶっちぎれちゃうんですよ。
ベルトをそっくりかえしてやると
コマの部分に亀裂が走っているのがわかりますね
これがコマ欠けを誘発します
コマが欠けると当然点火タイミングも合わなくなり
エンジンがかからなくなります。
どんどんコマがかけて来るとバルブクラッシュ。
そしてベルトが切れちゃうと
そういう順序が大半ですね。
10万キロ走っていなくても
10年も経てばベルトは基本的にゴム製品なので
硬化してヒビが入りやすくなります。
なので7万キロか10年をめどに交換に踏み切りましょう。
以上タイミングベルトの切れ方についてでした。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。